私の母は風俗店の経営者だった。母自身は過去にストリッパーをしていたらしい。性産業で儲けて、駄目夫を追い出し、女手一つで息子を大学に行かせた母は性に関する事で世の中に貢献したいと言っていた。そして花嫁学校というシークレット私塾を始めた。花嫁と言っても、これから花嫁になる女性じゃなくて、既に結婚している女性が夫を性で満足させる為の技と能力を伝授し鍛える塾だ。ヒンズースクワットみたいな膣圧アップ体操を考案して実践した。週刊誌が取材に来て、水着姿の母が実践して写真を撮られていた。How-to本が出版され、色とりどりのハイレグレオタードを身に付けた母がモデルとなって恥ずかしいポーズの写真が掲載された。この花嫁学校にはシークレットコースが存在した。その名も「膣圧アップ特別メニュー」だ。空のガラス瓶を床に置き、しゃがんで膣に挿入して膣圧で締め付けて瓶を持ち上げる。膣の筋肉が鍛えられるのだ。段々と瓶を大きくしていって、最終的には一升瓶、そして一升瓶に水を入れてどんどん水を増やしていくのだ。そして次の私塾がスタートする。花婿学校だ。こちらはセックスの知識も経験も無い男性達、主に勉強や研究等に集中するあまりに女性経験が無いまま縁談がトントン拍子に進んでしまった両家の息子達に事前に本番無しでセックスや女体についてレクチャーするというもの。ビデオや写真の視聴から始まり、実技では母や風俗嬢がマイクロビキニを身に付け、男性達はビキニ海パンを穿いてベッドインの作法や女性の扱いを実践する。経験が無い為に異常に興奮して射精してしまった男性には母が特別にシャワールームで海パンをズリ下げて下半身を洗ってあげていたが、これは母の趣味だったのだろう。バブル時代のおかしな性風俗だ。そんな母はもうこの世にいない。あの世でも性風俗の風雲児になっていないか心配だ。