バイクの事故で足が動かなくなり、車椅子での生活になって2年ほど経つ。最初の頃の絶望感はとても大きな物があったが、この2年でかなりマシになった。
仕事がデザイン系のフリーランスで、ほとんど仕事には影響が出なかったし、同情から仕事は増えたくらいだ。妻のゆり子も本当に優しく、動けなくなる前と何も変わらない感じで私に接してくれている。
ただ、申し訳ないと思うのが、セックスが出来なくなってしまったことだ。ゆり子はまだ28歳で女盛りだ。セックスも、好きな方だった。そして、子供もそろそろ作りたいと言っていた。
そんな矢先に、バイクで事故ってしまった。最初の1年はそれどころではなかったが、色々な面で落ち着いてくると、そんなことも気になりだした。
「そんなの、気にしなくて良いよ。別に、それが目的で結婚したんじゃないから。文雄さん、大好きだよ」
ゆり子は、優しい笑みを浮かべながら言ってくれた。でも、1年半が経ち、2年が過ぎると、そのことがすごく気になり始めた。
欲求不満になっていないか? 浮気をしてしまうのではないか? そんな心配だ。でも、私もこんな身体になってしまったので、浮気をされていたとしても仕方ない……そんな風に思う気持ちもある。
そんなある日、セックスをしてみようという話になった。もちろん、私のペニスはまったく勃起することはないので、オーラルセックスだけという話だ。
先に全裸になった私が、ベッドでゆり子を待つ。ゆり子は、身体にタオルを巻いた状態で寝室に入ってきた。そして、照明を暗くして抱き合いながらキスをした。
考えてみれば、2年ぶりのキスだった。私は、彼女の身体に腕を回し、抱きしめながらキスをする。そして、舌を絡め始めた。
菜々美の舌が絡みついてくると、強い性的な興奮を感じる。そして、勃起するような感覚が来る。でも、感覚とは裏腹に、ペニスは少しも大きくならない。
それでも私はキスを続ける。そして、彼女を仰向けに寝かせると、少し苦労しながら覆い被さり、彼女の胸を舐め始めた。
痩せた身体なので、それほど大きくはない。でも、明るいところで見ると、抜けるように白い肌をしている。本当になまめかしくてセクシーな身体だ。私は、夢中で乳首を舐め始めた。
「ンッ、フゥ、んっ、うぅ、あっ」
ゆり子は、控えめな声であえぐ。2年ぶりに聞くゆり子のなまめかしい声に、ドキドキしてしまう。ゆり子の乳首は、カチカチに勃起している。私は、自分のペニスも勃起出来れば良いのになと思いながら、舐め続けた。
「うぅ、あっ、アンッ、気持ちいい」
ゆり子は、気持ちよさそうな声をあげる。私は、菜々美が感じていることに嬉しくなりながら、夢中で責め続けた。
「文雄さん、気持ちいいよ。本当に気持ちいい」
菜々美は、気持ちよさそうにあえぐ。私は、夢中で舐め続けた。そして、そのまま彼女のお腹やヘソの辺りを舐めていき、クリトリスを舐め始めた。
「うぅあっ、気持ちいいっ、あっ、アンッ、アンッ、もっとっ」
菜々美は、本当に気持ちよさそうにあえぐ。私は、菜々美の膣周りがすごく濡れていることに驚きながら、夢中で舐め続けた。
菜々美の膣周りは、したたるほどに濡れている。2年ぶりの刺激に、身体が過剰に反応しているのだろうか? 私は菜々美をもっと感じさせたいと思いながら夢中で舐め続ける。舌に触れるクリトリスは固く大きくなっているのがわかる。
こんなに大きかったっけ? と、思いながら舐め続けた。
「文雄さん、イキそう……イッちゃう、あぁ、ダメぇ、イクっ」
菜々美は、身体を小さく震わせて果てた……。ドロドロになった膣口……すごく卑猥に見える。
「じゃあ、交代」
菜々美は少し恥ずかしそうに言うと、私の事を仰向けにした。そして、乳首を舐めてくれる。久しぶりの性的な刺激に、思わず声が漏れた。
「気持ちいい? もっと気持ちよくなって欲しい」
菜々美は、そんなことを言いながら舐め続けてくれる。本当に幸せだなと思いながら、私は強い快感を感じていた。
勃起しそうな感覚……さっきから、確かにそんな感覚がある。勃起出来ているのではないか? そんな風に思うくらいに興奮が高まっている。
でも、股間を見ると、私のペニスはまったく反応していない。どうしてこんな事になってしまったのだろう? マヒがもう少し下だったら、ペニスは勃起出来ていたのだろうか? 自分が、男として無価値になってしまったような気持ちになり、悲しくなってしまう。
菜々美は、私の乳首を舐めながらペニスを触り始めた。勃起していなくても、気持ちいい……それは、意外な発見だった。菜々美は、そのまま柔らかいペニスをしごく。すると、やっぱりオナニーをしている時みたいな快感を感じる。
勃起は出来なくても、神経は死んでいない……私は、嬉しくなりながら快感に身を委ねた。菜々美は、乳首舐めを続けてくれる。すごく気持ちいい。こんなに上手だったかな? と、驚いてしまうくらいだ。
「文雄さんは? 気持ちいいですか?」
菜々美は、そんなことを聞いてくる。私は、気持ちいいと言うのがやっとだ。そして、菜々美は私のペニスを舐め始めた。
やっぱり、もの凄く気持ちいい。勃起しないだけで、快感は勃起している時とさほど変わらない気もする。そして、勃起していないのに、射精しそうな感覚も湧き上がっている。
私は、すごく気持ちいいと告げた。
「良かった。もっと感じて」
菜々美は、嬉しそうにフェラチオを続けてくれる。私は、申し訳ない気持ちも湧きながら、快感にうめいていた。
そして、本当に射精しそうな感覚が湧いてきた。もしかしたら、射精出来るかも……そんな風に思いながら菜々美に告げると、
「えっ? 出せるの? 良いよ、出して。いっぱい出して」
と、驚きながらもフェラチオを続けてくれる。私は、本当に射精出来るのか疑念を感じながらも射精に集中する。すると、いきなり射精出来た。
「キャッ、あぁ、出てる、文雄さん、射精してるっ」
菜々美は、嬉しそうだ。私は、快感にうめきながら射精を続けた……。
そして、菜々美はティッシュで私のペニスを優しく拭いてくれる。
「良かった……射精出来るんだね。気持ちよかった?」
菜々美は、嬉しそうに聞いてくる。私は、勃起している時と同じくらい気持ちよかったと伝えた。
「もしかしたら、赤ちゃんも……作れるかな?」
菜々美は、少し迷ったような声で言う。私は、諦めていたことなので戸惑ってしまった。
この身体で、子供を作っても良いのだろうか? ほとんどのことは自分で出来るようになったが、まだ助けも必要な時がある。そんな私が、子育て? 子供は、歩くことが出来ない私をどう思うだろう? 一緒に遊んだり出来ない……色々な考えが頭をよぎる。私は、即答出来なかった……。
ただ、この日から菜々美は以前のような明るく無邪気な感じが戻ってきた。この2年は、優しさは感じるが、少し壁があるようにも感じていた。気を遣ってもらっているという感じが、そう思えたのかもしれない。子供のことはまだ決めかねているが、選択肢が増えたことに希望を感じる。
そんなある日、お世話になっている近藤さんが案件を持ってきてくれた。近藤さんは、40歳くらいの男性で、大手の商社に勤めていた。今は独立して、デザイン事務所を経営している。彼もバイクに乗るので、色々と同情してくれて仕事を回してくれるようになった。
「本当に、いつもありがとうございます。良かったら、食事でもどうですか? ちょうど作ってる所なんです」
菜々美が、近藤さんにお礼を言いながらそんなことを言い始めた。私は、菜々美の気遣いに本当に感心していた。そして、感謝していた……。
「でも、迷惑じゃない? 嬉しいけど」
近藤さんは、温和な笑みを浮かべながら言う。近藤さんも、本当にいい人だ。仕事を回してくれるだけでなく、色々と気遣ってくれるし何かと手土産なんかをくれる。
「迷惑なんかじゃないです! じゃあ、座っててください。良かったら、ワインでも飲んでてください」
菜々美は、そんな風に言う。近藤さんは、普段はタクシーで移動する。バイクは、サーキットで走るだけだ。公道は、私にみたいになるリスクがある……。
そして、近藤さんと二人で飲み始めた。仕事の話から、バイクの話に変わる。
「最近は、ストレートが怖くなっちゃって。スピードに目が追いつかないよ」
そんなことを言う近藤さん。私は、もうバイクには乗れないので羨ましいと思う。でも、こんな風に話をするのは楽しい。
「お待たせー」
菜々美が、色々と食事を運んでくる。サラダやスープ、パスタにカツレツなんかが並ぶ。料理教室の努力が生かされているようだ。
「すごいね。お店みたいだね」
菜々美は、褒められて嬉しそうだ。
「美味しいよ。本当に美味しいね。文雄君が羨ましいよ」
近藤さんは、本当に美味しそうに食事を続ける。本当にいい人だなと思う。菜々美も嬉しそうに笑っている。菜々美は、近藤さんにとても感謝しているし、好感を持っている感じだ。
事故をした当初は、私の足がこんな事になってしまって暗い雰囲気になっていたので、近藤さんにとても助けられた。菜々美が笑うのを見て、私も嬉しかった。
そして、食事が終わるとワインを飲み始めた。私はそれほど強い方ではないので、気がつくと寝てしまっていた。ソファにもたれ掛かるように寝ていた私は、身体を起こそうとした。
「ダメですよ。菜々美さん、さすがにマズいですよ」
近藤さんの、困ったような声が聞こえる。二人はまだダイニングテーブルにいるようだ。私は、少し違和感を感じてそのまま耳を澄ませた。
「平気です。寝たら起きないから」
菜々美が、声を潜めるようにして言う。私は、イヤな予感で胸がドキドキし始めていた。
「ダ、ダメですって、また今度……」
近藤さんは、かなりうろたえている。私は、そっちを見たい気持ちになりながら、さすがにバレてしまうなと思って寝たふりを続ける。
「でも、もうこんなですよ」
菜々美は、声を潜めながらも甘えたような声で言っている。絶対に良くないことが起きていると思う。でも、見る勇気がない。
「そ、それはその……菜々美さんがそんな格好だから」
近藤さんは、はにかんだような声だ。
「フフ、嬉しいです」
「あぁ、そんな……ダメですって」