10月7

嫁の浮気

もう1年以上前の話になるんだが、嫁の浮気が発覚した。
旦那の行動を怪しく思った間男の奥さんが浮気調査を依頼し発覚。
嫁を完全に信じ切っていた俺にとっては、まさに寝耳に水だった。
俺がこの話を聞く1ヶ月前にはすでに間男嫁にはバレていたらしく、何度か修羅場があったらしいが、うちの嫁が「慰謝料は何とかしますので、旦那にだけは言わないでください!」と、ごねていたらしい。

そんな渦中にも関わらず、普段と何ら変わらない平然とした顔で、俺と接していた嫁が今思うと恐ろしい。
第一、うちに慰謝料を払えるような預貯金は無いだろ…。

俺のところへ話がきたのは間男の奥さんからの電話だった。
うちの嫁の煮え切らない対応にぶち切れ、ついに俺への報告となった。
その時は仕事中だったので、仕事終わりの19時に俺たち夫婦・間男夫婦の4人で会う事に。
話し合いの場は俺の自宅。
言い忘れたが家には子供が2人いるので、俺の母親に連絡して実家で預かってもらう事にした。

仕事を終え、帰宅すると既に全員揃っていた。
帰宅した瞬間に間男土下座。嫁は号泣。
間男嫁は妙に冷静で淡々と状況を語り始めた。

簡単に説明すると、
?間男は水のサーバー会社の配達社員。月2回水を届けに来ており、それが出会いのきっかけ。
?当初は月2回の浮気(俺の自宅で!)だったが、飽き足らず外で会う事になり、間男嫁に怪しまれる。
?間男嫁が浮気調査を依頼し、思いっきり発覚。週1でホテル。
?2人とも決して本気では無く、軽い遊びのつもりだった。
?間男夫婦は離婚が決定。間男嫁はうちの嫁に慰謝料を請求する。

というところ。
一通り話を聞いたところで、俺も離婚の決意は固まっていた。
しかし、嫁はどうしても別れたくないの一点張り。
まぁ、聞く耳は持たなかったけど。

とりあえず、うちも離婚する事を宣言し、間男には弁護士と相談後、慰謝料の請求すると告げた。
また、勤務中に客先で人の奥さんに手を出した事に関して会社に報告させてもらうと話した。
間男は青ざめた顔をしていたが、まぁ自業自得でしょう。

嫁には慰謝料請求するにも金が無い事を知っていたので、その代り親権だけは必ずもらうと告げた。
おそらく嫁は今回の浮気が初めてだったとは思う。
基本的にまじめな性格で、家事・育児をしっかりこなしてきた。
正直なところ、今回の浮気以外では全く不満はなかったが、許す事はできなかった。

嫁の実家が車で15分くらいのところにあるので、「実家に帰れ、離婚届は後で郵送する」と告げた。
間男夫婦も帰って行った。

全員帰った後、俺は浮気相手の香織のところへ向かった。
そして今日の出来事を報告し、二人で乾杯した。
香織は嫁よりも8歳も若い27歳。容姿も端麗。
客先の受付をしていた香織から突然告白された。
俺は既に結婚していて子供もいたが、生まれて初めて高嶺の花から告白され、断る事ができなかった。
最初は結婚している事を内緒にしていたが、時間が経つほど好きになり、別れを覚悟で全てを話した。
香織は「わかってたよ。でも離れたくなかった。」と。
そして、「迷惑だったらいなくなるから。いつでも言ってね。」この一言で完全に惚れた。

俺たちは付き合ってもう1年になり、一時は駆け落ちまで考えていた。
近いうちに嫁に全てを話して、嫁とは離婚するつもりだった。
ただ、俺から離婚を切り出すと親権はもちろん、慰謝料も払わなければならない事もあり、足踏みしていた。
今回の件でこちらには全く否がなく、結果的に慰謝料までもらえる最高の形で離婚する事が出来た。
香織は子供たちの母親になる事にも大いに賛成してくれている。

あれから一年経ち、俺と香織は正式に結婚した。
先日、慰謝料で買った新車で家族旅行の帰りにコンビニへ寄った。
俺は外でタバコを吸い、香織と子供たちは中で買い物。
そこにボロボロの白い軽自動車が駐車場へ入ってきた。
車から元嫁が降りてきた。そしてあの時の間男も一緒だった。
噂では聞いていたが、付き合い始めたとか再婚したとか。

間男はハゲかかって小太りになっていた。
元嫁は逆にゲッソリでおしゃれっ気も無く、幸の薄さがにじみ出ている様だった。
傷だらけのボロボロの軽自動車に乗ってきていたので、決して良い生活はできてないのだろう。
嫁も間男嫁からかなりの慰謝料を請求されてる事は知っている。
まぁ、あの一件で間男は会社クビになったみたいだし。

俺は「久しぶり!」と声を掛けた。
元嫁「あ、うん、久しぶりだね…。」
間男「そんな奴と話すんな!行くぞ!」

そんなやり取りだった。

そこに香織と子供たちが買い物を終え、店から出てきた。
子供たちの姿を見た元嫁は「元気にしてる?ちゃんとご飯食べてる?」と子供たちに質問攻め。
逆に子供たちはあっけらかんとした表情で「元気だよ!これ新しいママに買ってもらったんだ!」と言うとすぐに車に乗り込んだ。

俺と香織も「それじゃあ。」と一言言い、車へ向かった。
その時の香織を見る間男の羨ましそうな目、新車を見る元嫁の目が面白くって、完全勝利を実感した。

余談だが、香織がついに俺の子を妊娠。幸せ絶頂中。

元嫁さん、浮気してくれてありがとう。

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