彼に初めて愛を告白されたのは、彼が大学1年の終わり頃でした。
その頃息子にはお付き合いしている彼女がいました。
「冗談言わないの。彼女に怒られるよ」と言っても、彼は真剣でした。
中学の頃から私を好きで、自分でも異常だと悩んでいたと涙を浮かべながら言われました。
本当のことを言うと、高校2年くらいから彼の気持ちには気付いていました。
でももちろん一時的なものだと思って気付かぬふりをしていました。
彼は、付き合っている彼女とセックスをしながら、私の代わりに何の罪もない女の子の体を抱いていることに罪悪感を感じている。
もう正直にならなくちゃいけないと思ったと、泣きながら告白するんです。
2年間、彼の気持ちのこもった視線を感じ続けていた私は心が揺れました。
でも母としてその気持ちを受け入れるわけにはいきません。
「隆の気持ちは女性として正直うれしいけど、でも親子はそういう関係になるわけにはいかないのよ。彼女のこと好きなんでしょ。真っ直ぐ彼女を見てあげなさい」
その次の日、彼は彼女と別れてきました。
その後も、彼の愛を受け容れようとしない私に何回も何回も彼は愛を告白してくれました。
私だって女です。
そんなに真っ直ぐに愛を告げてくれる男性に心惹かれるのは仕方のないことでした。
ある日「本当に好きなんだ。もう自分でもどうしようもないくらい好きなんだ」と迫る彼に抱き締められました。
私、抵抗しませんでした。
唇が重なり、彼の舌が入ってきたとき、どうしようもなく自分の舌を絡めてしまいました。
長いキスでした。
喘ぎが漏れて、濡れているのが分かりました。
やっと唇が離されると「これ以上は駄目。お願い、時間をちょうだい」と言いました。
彼は私を抱いたまま「ありがとう」と呟いていました。
その一ヶ月後、私達は二人だけで温泉に行き、結ばれました。