僕には、中学の時から付き合っている彼女がいます。もう、10年以上付き合っていて、そろそろ結婚かな? と、お互いに思っている感じです。
ただ、10年以上付き合っていると、正直倦怠期というか、何をするにも刺激が足りないと感じるのも事実です。こんな状態で結婚しても、続かないんじゃないか? 彼女には言えませんが、そんな心配をしています。
彼女の梨乃は26歳のOLで、身長160cm、Dカップでごく普通の体型です。ただ、脚が凄く長くて、身長では10cm高い僕と、腰の位置がほとんど同じです。その長い脚が、僕の好きなところでもあります。
ただ、倦怠期と言っても、仲が悪くなったわけでもないですし、合う頻度が減ったわけでもありません。良くも悪くも、男女というより、家族という感じになってきているんだと思います。
そんな倦怠期が、突然終了するような出来事がありました。
『最近、職場のアルバイト君がデートしてくれってしつこいんだよね。婚約者がいるって言ってるのに、一回だけで良いからデートしてくれって。上司に言いつけちゃおうかなって思ってるんだ』
家で一緒に夕ご飯を食べている時、梨乃が愚痴をこぼすように言いました。僕は、異常なほどドキドキしている自分に驚きながら、どんなヤツなの? と、質問していました。
『え? どんなって、大学生の男の子だよ。19歳とか言ってたかな?』
梨乃は、キョトンとした顔で言いました。僕が、もっと詳しく話を聞くと、
『すごく良い子なんだけどね。チャラい感じとかじゃなくて、どっちかって言ったら真面目な感じかな?』
と、答えます。僕は、ルックスのことを聞きました。
『う?ん。今時の子って感じ? 女の子みたいな顔してるから、ゲイの人には人気かも』
梨乃は、おどけた感じで答えます。僕は、イケメンなの? と、聞きました。
『そうだね。イケメンっていってもいい感じかな? 私の好みではないけどね』
梨乃はそんな風に言います。僕は、なぜか興奮してしまい、勃起までしてしまいました。自分でも、どうしてそうなるのかわからないまま、僕は勃起しているのを隠すように足を組みました。
「梨乃は、ソイツのことどう思ってるの?」
僕が、平静を装いながら質問すると、
『どうって、可愛い後輩みたいな感じかな? すごくなつかれちゃってるし』
と、梨乃は答えます。僕は、会社でその大学生と仲良く会話をしている梨乃を想像し、激しく嫉妬しました。
僕は、食事もそこそこに、梨乃に激しくキスをしました。
『ど、どうしたの? こうちゃん、興奮してるの?』
ビックリした顔で言う梨乃。僕は、嫉妬して興奮しているとも言えず、無言で彼女の服を脱がせ始めました。
『こうちゃん、どうしたの? 違う人みたいだよ』
梨乃はそう言いながらも、嬉しそうな感じです。そう言えば、こんな風にセックスをするのは、数ヶ月ぶりだと思います。僕は、梨乃が大学生の男の子と仲良くしている姿を想像しながら、彼女の胸にむしゃぶりつくように舐め始めました。
『あっ、んっ、うぅ、こうちゃん、激しい、あっ、あぁんっ』
梨乃は、すぐにあえぎ声をあげ始めました。僕は、大学生の男の子に胸を舐められている梨乃を想像し、嫉妬で息が詰まりそうでした。
そして、僕もすぐに全裸になり、コンドームを装着すると、すぐに彼女の中に挿入しました。
『あっ、うぅっ、こうちゃん、激しいよっ、うぁうっ』
梨乃は、いつもよりも感じているようなあえぎ方です。僕は、彼女にキスをしながら全力で腰を振りました。他の男に奪われたくないという気持ちで、無我夢中で腰を振りました。
『あっ、あんっ、気持ちいいっ、こうちゃんのすごく固くなってるっ』
梨乃は、あえぎっぱなしになっています。多分、今までのセックスで一番声が出ているような感じです。そして、僕もいつも以上に高ぶっていました。普段から早漏気味な僕でしたが、今日はもう限界でした。
「ご、ごめん、もう出ちゃう」
僕が情けない声で言うと、梨乃は、
『イ、イッてっ! 私も、うぅぁっ、一緒に!』
と、僕にしがみつくように抱きつきながら叫びます。僕は、梨乃にキスをしながらスパートをかけました。すぐに射精を始めると、梨乃は僕に全力でしがみつきながら身体を震わせました。
しばらく荒い呼吸をしていた梨乃……。
『凄かったね。気持良かったよ。でも、どうしたの? 今日のこうちゃん、違う人みたいだったよ』
梨乃は甘えた仕草で僕にじゃれつきながら言いました。僕は、イッて冷静になった事もあり、梨乃に正直に気持ちを話しました。
すると、梨乃は笑い出しました。
『そんなに心配しなくてもいいのに。ホント、まだまだ子供って感じなんだから』
そんな風に言う梨乃。僕は、梨乃がその子と仲良くしているだけで嫉妬してしまうと言いました。
『ごめんね。でも、嬉しいな。焼きもち焼いてくれるんだね。もう、そう言う気持ちなくなっちゃったのかなぁって思ってた』
梨乃は、本当に嬉しそうです。僕は、言葉が思いつかず、ゴメンねと言うしかで来ませんでした。
『でも、そんなに焼きもち焼いてくれるなら、一回くらいデートしちゃおっかなぁ~』
梨乃は、からかうような感じで言いました。僕は、そんなのダメだよ! と、ムキになって言いましたが、言いながらも興奮している自分に気がつきました。
僕は、自分に寝取られ性癖があるとは思っていません。でも、強い嫉妬心が湧いているのは確かです。完全に自分のモノだと思っていた梨乃が、もしかしたら奪われてしまうかもしれない……。そんな風に思っただけで、こんなにも執着心が湧くのは不思議なものだなと思いました。
そんな事があって以来、梨乃はちょくちょくその男の子の事を話題にするようになりました。その度に、嫉妬して激しく彼女を求める僕を、梨乃は楽しんでいるような感じすらします。
『今日、アキラくんとお昼一緒に食べたんだ。野菜食べないから、ちゃんと食べるんだよって言ったら、ちゃんと食べてたよ。素直で可愛いよね』
梨乃は、完全に僕の事を挑発しているような口ぶりです。そして、僕も挑発に乗って彼女を押し倒すようにベッドに転がしました。
『こうちゃん、カチカチだよ。興奮してる? 嫉妬してる?』
梨乃は、うわずった声で聞いてきます。僕は、嫉妬していると言いながら、2人で食事をするのはダメだよと言ってみました。
『本当にそう思ってるの? 本当は、デートもさせたいんじゃない?』
梨乃は、興奮にうわずる声で言います。僕は、そんな事はないと言いながらも、デートをする二人を想像し、驚くほどあっけなく射精してしまいました。
『……本当に、デートしてみようか? して欲しいんでしょ?』
梨乃は、探るような口調で言ってきました。僕は、即答出来ずに黙ってしまいました。
『じゃあ、次に誘われたら乗ってみるね』
答えない僕に、梨乃はそんな風に言います。僕は、結局また何も言えず、黙ってうなずきました。
梨乃が、他の男とデートをする……。それは、考えただけでゾッとするほど絶望的な状況です。でも、僕はその絶望的な状況を楽しんでいる自分にも気がついていました。
それから2週間ほど過ぎたある日、
『こうちゃん、明日デートになったからね。また報告するからね。楽しみにしててね』
と、梨乃から電話がありました。僕は、そんなのダメだと言いかけましたが、言葉が出せませんでした。
『じゃあ、またね~』
梨乃は、軽い口調で言うと、電話を切ってしまいました。今日は、会う予定だったはずです。でも、あの口ぶりではそれもキャンセルなんだろうなと感じました。
そして、その夜は梨乃は僕の部屋に来ませんでした。僕は、何度も連絡を取ろうと思いましたが、プライドが邪魔をしているのか、結局出来ませんでした。
次の日、梨乃から短いメッセージが来ました。
『楽しんでくるね。今日は、動物園だよ』
そんな短いメッセージでした。僕は、とめさせようか迷いながらも、結局で返事も出来ませんでした。
それからは、色々と想像してしまいました。今頃、何をしているのか? 手を繋いだりしていないだろうか? そんな絶望的な気持ちのまま、時間ばかりが過ぎていきます。僕は、我慢出来ずに動物園に出かけました。
一人で訪れた事などありませんが、そんな事も言っていられません。僕は、見つからないように帽子をかぶり、二人の事を探しました。でも、ただでさえ広い動物園の事ですので、見つかる気配もありません。諦めかけていると、売店の建物越しに2人が歩いているのが見えました。僕は、見つからないように慌てて物陰に隠れました。そして、2人を観察します。
梨乃は、若い男の子と手を繋いで歩いていました。本当に楽しそうに笑っている梨乃……。男の子は、確かに中性的な雰囲気の線の細い男性でした。梨乃も足が長くてスタイルが良いので、2人が並んで歩いていると、モデルみたいだなと思いました。
そして、同時に、お似合いのカップルに見えてしまうなと思いました。
僕は、かなり距離をあけて2人の後を尾行します。まるで、探偵にでもなったようでドキドキしました。
2人は、手を繋いで歩いていますが、男の子の方はガチガチに緊張しているような感じです。観察していると、梨乃の方が積極的に話しかけているように見えます。
でも、梨乃は終始笑顔です。こんなにも楽しそうな梨乃は、最近見た記憶がありません。2人は、小動物の広場に移動し、ヤギにエサをあげたりし始めます。そこは、梨乃のお気に入りの場所で、僕とも何度も来ている場所です。
僕は、2人の大事な場所が汚されているような感じがして、泣きそうになりました。
男の子も、満面の笑みでヤギにエサをあげています。梨乃は、それをスマホで撮影したりしています。
そして、係の人に頼んで、2人で撮ってもらったりもしました。撮影してもらう時、梨乃は男の子に腕を絡ませて微笑みました。
僕は、そんな風に写真を撮ってもらった二人を見て、強烈に後悔していました。でも、僕は自分でも戸惑うほど勃起していました。