「…何これ」
小さい時からずっと一緒だった、幼馴染の拓哉君。
いつの間にか、私よりも頭がよくなっていて、一緒に一流大へ下宿して通うようになったのはいいけれど。
「ちょっと待ってて。コンビにで買い物してくるよ」
なんて言って、彼が遊びにきた私を部屋に置き去りにして15分くらいが経ったとき、退屈だからテレビでもつけちゃお、なんて思ってつけたら、どうやらDVDの電源も入ったままになってたみたい。
「拓哉君ったら…」
彼とだって、こういうこと何度も経験してる。
だけど男の人って、それだけじゃダメなのかな。
それにこれって…
思わず顔が真っ赤になった。
そりゃ、もう18歳なんだし、別にこういったDVDを借りるのは違法じゃないんだろうけど…
道理でさっき、私がいきなり訪ねていったら慌ててたわけだ。
画面の中では、私と同じくらいの年に見える女の子が、男の人に力ずくで押さえつけられて…されながら抵抗して悲鳴をあげてた。
「消さなきゃ…」
私はつぶやいて、スイッチに手を伸ばす。
…でも、どうしてもそこから手が動いてくれない。
いつも優しい拓哉君が、女の子を力で…その…強姦するようなDVDを視てるって思うと、そんな願望が彼の中にあるんだって思ってしまって、自分が拓哉君に無理やり犯される姿を想像してしまった。
まるで金縛りにあったみたいに、目が勝手に画面の中の二人に釘漬けになっていて、スイッチに手を伸ばしたままの間抜けな格好で私は固まっていた。
どれぐらいの時間そうしていたんだろう。
いきなり、玄関の扉が開く音がと一緒に拓哉君の声が聞こえた。
「ただいま…詩お…あっ!」
「あ…、えと、あの、これは」
コンビニの袋を抱えて、拓哉君も玄関で固まっている。
「…見られちまったかぁ」
なんだか顔を真っ赤にしながら、慌てて靴を脱いで私の側にやってきた。
「詩織…こういうの軽蔑するだろ?」
「あ…うん…いえ」
テレビのスイッチを消して、固まったままの私に拓哉君は尋ねてくる。
「どっち?」
「え?ええ?」
戸惑う私を尻目に、彼はもう一度さっき消したスイッチを入れた。
「だから…こういうこと、俺は詩織にしたい」
「きゃっ!ちょ、ちょっと!」
拓哉君がいきなり私を抱きすくめて、そのまま床に押し倒された。
「ん…、んむっ…」
拓哉君の唇が近づいて重なり、舌を差し込まれる。
私は、拓哉君の胸を押して抵抗を試みたけど、でも、びくともしなくて。
拓哉君はどちらかというと細身なのにそれでもやっぱり男の子で、少し体重をかけられただけで全く動けなかった。
「んっ…ん、ん、ふっ…」
いつもと違う噛み付くようなキスで、唇を吸われて、逃げても舌を捕えられ絡められて唾液を送り込まれる。
その唾液をコクコクと飲ませられると彼に支配されてるような気持ちになって身体から力が抜けていくのがわかった。
「俺、何度も何度も頭の中で詩織のこと犯してるの。こうやって抵抗するきらめき高校のスーパーヒロインを押さえつけてグチャグチャにして、綺麗な顔を歪ませるの想像して抜いてた」
「あ…や、やだ…」
拓哉君にそうされてる画が頭にはっきりと浮かんでしまって、頬がカッと熱くなった。
捲り上げられたスカート、ずらされた下着、片足をあげさせられて思い切り…
「だから詩織…俺に犯されて?」
優しく、だけど残酷な宣告をする拓哉君の言葉にもう抵抗なんてできなかった。
「あ!…いやっ!」
圧し掛かられ服に手がかけられる。
体重をかけて、私の抵抗を抑えながら拓哉君は私の服を脱がせていく。
服とブラジャーを胸の上までずらされて、スカートも腰まで捲り上げられる。
拓哉君はスカートからストッキングを引き抜くと、私をうつ伏せにさせそれを使って素早く後ろ手で縛り上げてしまった。
そして口にはタオルを詰め込まれた。
「んん!んん!んんーっ!」
拓哉君は抵抗する私を押さえつけて、腰を掴むと一気に後ろから貫いてきた。
「むむうぅっ…ぐっ!!」
ズブリって淫猥な音がしたんじゃないだろうか。
自分でも驚くくらいに蜜を溢れさせていた私のその場所は、すんなりと彼を受け入れ喜んでいる。
後ろから、なんて初めてなのに抵抗もできないまま奥まで突かれる。
「はっ…いいよ、詩織。いつもより締まってる。詩織も本当はこんなの好きなんじゃないの」
言うなり、拓哉君は乱暴に動き始めた。
こんな風な拓哉君、初めてだ。
だけど私は、そんな彼を嫌がるどころかもっと欲しがってる。
「もっとケツあげろって」
「んむ!んっ!んん!んんーっ!」
「串刺しにされてる詩織、すげーいいよ。ほら!ほら!」
串刺しなんてひどいこと言われてるのに、奥まで貫かれるたびに私の身体は勝手にガクガク震える。
自分の中で動く拓哉君のソレがはっきりとわかる。
押し広げるようにして入ってくる大きすぎるもの。
口が塞がれているせいか、苦しいくらいに押し寄せてくる快感がどんどん身体の中に溜まっていくような感覚になる。
「んっ、んっ、んんっ!」
力ずくで拓哉君に征服されてるんだという被虐的な感情がせり上がっていって生理的な涙があふれてくる。
「ほら、詩織が犯されてるのちゃんと見て」
拓哉君に促されて、鏡に写った自分の姿が目に入る。
(本当にレイプされてるみたい…)
そこには…身を低くしてお尻を高く突き上げさせられ、手は後ろ手に縛られて、口には詰め物までされて屈服するかのような格好で後ろから貫かれてる自分が写っていた。
「スーパーヒロインの藤崎詩織がこんな犯されてるみたいなセックスしてるってわかったらみんなどう思うだろうな」
「んん…ん…ぐっ!んあっ!」
ひどいこと言わないでって思うのに、拓哉君が言葉で私を責めてくる度に快感が身体を駆け上ってくる。
逃げ場のない強い衝撃に身体の力が抜けていく。
力任せにめちゃくちゃにされてるのに、おかしくなってしまいそうなくらい気持ちがいい。
自分にこんな感情があったんだって驚くその一方でもっと乱暴にして欲しい、もっと犯して欲しいって思ってしまう。
「…っ、ん、…んん…うっ!ううっ!」
「くっ、詩織!出る!今日は詩織の中に出すぞ!くっ、うっ、うううっ!!」
「んっ、ん、んんっ!…っ…んんーっ!んんーっ!」
抜き差しされる強烈な刺激に、頭の中が真っ白になって、ただくぐもった声をあげるしかできなかった。
そして私の中で拓哉君が爆ぜて、お腹に熱い感覚が広がると同時に、鏡の中の自分と目を合わせたままイッてしまいベッドの中に沈み込むように意識を失ってしまった…
「こういうのも、たまにはいいだろ?」
「…知らない」
疲れきっちゃって動けない私を抱きしめながら拓哉君は微笑む。
「あれ?よくなかった。じゃあもう一度…」
「ば、ばか」
私を押し倒してきた彼を睨んでおいて、だけど私はそっと囁く。
「犯してください」