「何だおまえら! 結婚前の約束どおり、俺は車以外はすべてやっただろ!
これ以上何を俺から奪おうというんだ!」
元嫁のキャシーと、女弁護士のヘラに向かって男が吠える。
女弁護士は、一枚の契約書を取り出して淡々と語る。
「契約書の内容は覚えておりませんか?
確かに、結婚前の契約書どおり、こちらのキャシーさんは
車を除くすべての財産をいただきました。
しかし、まだ1つ残ってるんです。こちらに書いてあるでしょう?」
「……ああ、そういえばそんなのあったか。
馬鹿か。こんなのジョークに決まってるだろ!」
「契約書に書いてある以上、それを決めるのはあなたではありません」
ヘラの指差す契約書の、離婚時にキャシーが所有する財産の項目の末尾には、
こう書かれてあった。
デビッド・サンの男性器
「キャシーさんが請求する以上、あなたのそれはこちらのものですから」
「……お前ら頭がおかしいんじゃないのか! 俺のペニスは俺のペニスだ!
それをどうしようというんだ! 帰りやがれ! ぶち殺すぞ!」
「仕方がありませんね。契約書にある以上、強制力があるんですから、
それはこちらにいただきますよ」
そう言うとヘラはカバンから取り出した銃のようなもので男を撃った。
「ばっ……ばかな……マジかこいつら……」
「安心してください。打ち込んだのは特殊弾です。
電撃と筋弛緩剤でしばらくは動けませんけどね。
では、あなたの性器はいただいて帰りますよ」
キャシーとヘラはデビッドをソファに寝かせ、
ズボンとパンツを下ろして、足を開かせた。
男は指一本動かせずに、大また開きでソファに寝そべる。
「さあ、キャシーさん。この男性器はあなたのものです。
いかがいたしましょうか?」
「決まってるわ。あの女に使われるくらいなら、
そのむかつくペニスは切り落としてトイレに流してやるのよ」
「そうですね。あなたのものになったあとの男性器の扱い方については、
契約書では特に触れられていませんし、どうしようと自由ですからね」
ヘラがナイフやらペンチやらを取り出し、準備を進める。
「珍しいケースですので、あまり準備はできませんでしたが、
切り離すことを考えて私なりに道具を集めてきました。
どうやって男性器を切り離しますか?」
「これでいいわ。あんなものチョン切ってやる」
キャシーが包丁を手にしてデビッドのペニスを見つめる。
「男性器以外は傷つけないようにお願いします。
契約書にはそこしか書いてありませんからね」
そう言うとヘラはデビッドに耳打ちする。
「切断後の治療につきましてはこちらの作業分に含まれるので、
生命や治療費のことはご安心ください」
キャシーの左手がペニスをつまみあげ、
右手に持ったナイフはその根元にあてがわれる。
「デビッド、私とってもいい気分よ。
3年の結婚生活の中で、今この瞬間が一番ウキウキしてる。
いまいましいあんたのペニスを切り落とせるっていうんだからね」
ナイフの刃がペニスに強く当たる。
男は体の自由を奪われ、足を閉じることもできないが、
女の顔を見ながら声にならない声でうめき、涙を流していた」
「ふっ。情けない様ね。本当は切り刻んでやろうと思ったけど、
せめてもの情けよ。一思いに切り落としてあげるわ」
そう言った直後、キャシーは右手を引いた。
シュッという音ともに、鋼の刃は赤く染まり、
ペニスの半分あたりまで埋まっていく。
キャシーはかまわず、ナイフを往復させる。
2回も往復すると、デビッドのペニスは股間から離れ、
キャシーの手でつまみあげられていた。
「……やった。ざまあみろ。
これでもあの女と仲良くやれるっていうならご自由にね。
……何よその目は?」
飼い犬におあずけをするかのように、
デビッドの目の前にぶらぶらとペニスを見せ付ける。
「ふふん。いい? これはもうあなたのものじゃないの。
私のものなんだからね。ちょっと自覚が足りないんじゃない?」
キャシーは勝ち誇った笑顔で、涙するデビッドを見下ろした。
「ああ胸がスカッとしたわ。あとはこいつをトイレに流して終わりね」
「キャシーさん、テスティクル(睾丸)の方はいかがいたします?」
「えっ? テスティクル?」
「ええ。俗に言えばボールです。契約書には『男世紀』と書いてありますから。
彼のテスティクルもあなたのものになりますね」
「そんなの興味ないわ。いらない」
「ではこのままに?」
「うーん、それじゃあいつに残してやることになるからむかつくわね。
ヘラの方で処分しておいてくれる?」
「かしこまりました。方法はどうします?
潰すか摘出がスタンダードかと思いますが」
「潰す? それも面白いわね。でも潰れたモノでもあいつの体に
残しておきたくないの」
「わかりました。ではご意向に最大限にお答えするとなると、
潰してから摘出するのがよいかと」
「ああ、それいいわね。それじゃその方法でよろしくね。
デビッド、あなたもうこれがご自分のものではなく、
所有権は私にあることがわかってないみたいだけど、
これで思い知りなさい。あなたのタマを潰そうが引っこ抜こうが、
私の自由なんだからね。ヘラ、思いっきり痛めつけてやってね」
ヘラは無造作にペンチを手にして、
股間のふくらみから玉の位置を確認すると、
無造作にそれをあてがい――無造作にそれを握った。
乾いた音がして、デビッドの玉は破裂した。
ペンチをはずし、潰れたのを確認すると、
もう一方の玉も同じように無造作に潰した。
彼女にとっては、単なる手術か財産の処分としか思っていないようだ。
さらに彼女はナイフで手際よく陰嚢を切り開くと、
破裂した睾丸を手で握り締め、勢いよく引きちぎった。
「ではご確認ください。ご希望通りテスティクルは処分いたしました」
「はいはい、オッケー。でも、思ったより迫力あったわね。
なんかペニスのときより痛そうで胸がスッとしたわ」
「喜んでいただけて何よりです。では傷の手当てをいたしますね」
ものの数分で傷口の処理を終えると、道具や契約書をかばんにつめる。
「では、デビッド・サン。あなたの男性器は確かにキャシーさんが受け取りました。
これにて財産分割はすべて終了です。
弛緩剤はあと数時間で切れると思います。
傷は数日で回復しますが、それまではこの薬で消毒をまめにしてください。
その間はかなりの痛みを伴いますが、それはご了承ください。
あとはこの名刺に書かれた病院へ行ってもらえば、
必要な治療は受けられますのでお願いしますね」
「じゃーねー。オカマのデビッド。お互い自分たちの道をがんばりましょうね」
病院の連絡先の書かれた名刺を机に置き、2人の美女は去っていった。
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