05月7

某有名企業管理職と

今から二十数年前の話になるが、
三軒茶屋界隈で仲間と飲むと、誰からともなく「次行きますか?」と声が掛かる。あんたも好きねー!なんて馬鹿話しながらタクシーで向かうのは決まって円山町だった。電話ボックスのそれらしき貼り紙を片っ端からむしり取り、選ぶのは決まって奥さん系。
適当に良さそうなホテルを決め、「若い奥さんお願いします」と電話して待つこと20分。おそらくホテル周辺にホテトルの待機場所があるのだろう。
チェンジは2回までオーケーだが、ドアをノックして入ってきたのは30代半ばの女だった。「あの、私ダメですよね?」いきなり相手から言われれば、断るのも何かと思い、外見は地味だったがさほど悪くもないと思い、彼女に決めた。たわいもない会話をしたあと
バスタブに湯を張り一緒に入った。
洒落たネックレスを纏い、胸もヒップもほどよく張りのあるスリムな30代の熟れた体は隠微なホルモン臭を放っていた。タブの中で抱き合い互いに唇を重ねる。舌と舌を絡め合いねっとりとした唾液が糸を引いた。
ベッドではかなり慣れた手順でフェラチオ、そしてあらゆる体位で嵌めあった。ぱっくり開いた陰唇から覗く膣穴はサーモンピンクに染まり充血していた。濃厚な愛液を分泌した部分に自ら私のペニスをあてがい、激しい腰使いは素人の域を超えていた。生ハメOKだったので、
最後は正常位でたっぷり中出ししてやった。90分の予定だったが、彼女いわく、「もうこれが最後だから一緒に泊まっていい?」そう言うと何処かに電話をかけていた。
全身の汗と体液にまみれになった体をお互いに流すため、二人で一緒に湯船に浸かった。「私ね、ホテルの管理職なんだ、もしバレたらスキャンダルになるかも。」何気ない彼女の呟きだった。
翌日は仕事だったので、早朝6時にホテルを出てタクシー乗り場に一緒に向かった。「途中まで送るけど....」
「うん、大丈夫!歩いて帰れるから...」その後彼女は来た道をホテル街に向かって歩いて行った。後ろ姿が印象に残るそんな別れだった。
それから数ヶ月後、新聞報道で彼女の死を知った。それが東電OL殺人事件の被害者、渡辺素子その人だった。

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