11月29

人生最悪な体験 3

根岸「待たせたようだな」「佐々木君から連絡あって仕方なく部屋に来たけど話は本気なのか」
奴の第一声もそうだが、俺は佐々木がこの期に及んでここに来ていない事に腹を立てて、
「約束したのとは違いすぎるので今日は誤和算にしましょう」と、この状況を何とか逃れようと根岸氏を追い返そうとした。

根岸「おいおい今日佐々木君から会おうと言うから、大事な会合をキャンセルして来たら、彼から急に変な話を持ちかけられて、今度は後から来るって消えてしまうし、挙句の果てに指定の部屋に来たら、君からなかった事にしてくれか、冗談じゃないぞ」

押しの強い脅迫じみた口調でした。
俺が気に入らなかったのは、部屋に入ってから奴の視線は、どうにも気になって仕方ないらしく、終始久仁子さんに向けられていて、それは獲物を狙って物色しているハンターの目そのものだった。
この雰囲気では残念ながら、もうこの男からは逃れられないと判断し、私は最後の手段を取るように追い込まれていく。

根岸氏が久仁子さんに視線を向けている時、少しの隙に後ろに廻り、奴の背後から羽交い絞めを掛けた。そして久仁子さんに「佐々木が来ないので約束が違うし、どっちみち日を改めてにしよう!今のうちに部屋から出てください」と説得した。

だが次の瞬間久仁子さんと根岸の視線が合ってしまう。それまでまったく無視していた素振りの久仁子さんだったが、目が合った瞬間に私の言葉を忘れてしまったかのように、茫然とその場に立ちつくして、落ち着きがなくなり、自分のお尻に両手をまわして撫で始める。
彼女が部屋を出て行かなかったので、力が弱まったわけでは決してないのだが、私は全力で絞めていた両手をまるで赤子の手を捻るくらい簡単に奴に外されてしまった。
外され今度は逆に背後に廻られ羽交い絞めに合い絞り上げられた。強烈な痛みで肩が外れると思うくらい、耐えているのがやっとだったので、その後ふたりの会話が聞き取りにくかったが、「先に暴力を・・」とか、「仕方ない・・」とかは言っていたような・・

結局暴力的な行動をしない約束で自由にされた後、私は彼らの見える距離を保ち傍観者として座らされるのだった。
今日彼女が根岸氏に体を許してしまったら、本音途方にくれてしまうのだろうが、彼女が根岸を相手にしないで耐えて、とりあえず一件落着になってくれることだけを祈り始める。

「始めるか?いいか?」と彼女に言葉をかけ、奴はしていたネクタイを取り始めた。
久仁子さんのほうは、私が力で奴に屈したのを目の前で見せ付けられたためか、もう簡単に逃避できない事もあるし、また力ずくで寝取られる女の性が目覚めさせられたのもあってか、その目は観念しているように見える。本当に余計なことをしてしまったものだ。

ちょっと離れて見ている私は独り言で「自慢の脚を見せつけているな」とつぶやいていた。
そう私は彼女が自ら挑発するように見えたのだ。
腰をかける時、女性のスカートの丈は立っている時より短くなるのが自然だが、彼女のスカート丈は意識的に剥き出したように、まるでマイクロミニでも履いていたかのように、淫靡色のガーターストッキングから、さらに生の太腿が少し見える状態になって、根岸氏を挑発しているように見えたからである。
それは最高のレディと呼ぶにふさわしい美しさで、やや斜めに揃った長い二本の美脚、そしてこんなにも美形だったかと思わせるほどの美しい顔、今日再認識して改めて今の状況での後悔の念が沸いてきたが、勿論それは後の祭りだった。

根岸氏は向き合う形で彼女の目の前に座り、しばらく触ることもしないで彼女の表情を覗き込んでいたのだが、彼女はお手並みを拝見しようじゃないの、と言わんばかりに勝ち誇ったようで、むき出しの脚線美にもかなり力が入っているのが離れていても見てとれた。

いよいよショーの幕開けなのだ。
これだけの彼女の脚線美を目の前にしながら、一糸乱れる事のない冷静さで、まるで一人娘を大事に扱うようなソフトなタッチ、さらに時折ストの刺繍部分や太ももにそっとする口づけは、軽いキッスでありながらも、これから自分のモノになっていく女に押す烙印のような、それは強烈な光景だった。
いくら久仁子さんがいい女であっても、性的な魅力では根岸氏のほうが一枚上に見えた。そして強面の根岸氏だけに、余計淫靡な空気が部屋中に充満して目が離せない展開になっていく。

小細工は通用しないことは如実に・・
パンティがガーターの内側にさせた事は彼には何の意味も持たず、逆に時間を掛けて彼女を追い詰めて焦らせるには格好の作業だったようだ。
前の二ヶ所のフックを外し、しばらくして後ろのフックに手をやった時、沈黙していた久仁子さんが抵抗し、「駄目」と小さな声で言ったのだが、奴に耳元で何か囁かれた後は、観念したように残りのフックも外された。

大事な勝負所だ、奴はパンティを人差し指と親指の先だけでつまむようにそっと引っぱっていく、彼女はそれに合わせ自ら尻を上げて一番大事な下着を奴に奪われていく。あまりにゆっくり焦らしながらなので、尻を上げている時間が長く辛そうになる。久仁子さんの完全敗北が決定的になる光景だった。

もう見てられない、でもその場から目を離すことはできないでいた。何故なのか、いろんな考えがあるようで、無いようで、その時の自分は最後には彼女が抵抗してくれるかもしれない最後の望みをもっていたのかもしれない。

濡れているなんてもんじゃない、戦利品として脱がされたパンティは明らかに水分を十二分に吸い込んでいた。ドザッという鈍い音などからも、あんなものを体に今までよく着けていたものだと驚き、また興奮した。
今度は外したフックを一つずつゆっくり丁寧にはめていく、その間に部屋には女の匂いがしてくる、そう彼女の秘部の匂いなのはわかっているのだが、こんなに匂うなんて今までの私との関係ではなかったことだ。

両脚をM字の格好をさせ、彼女自身をしばらく直視し、しばらくすると「欲しいか?」と声をかける。
彼女の口からは「いや」と抵抗するものの、当然完全否定であるわけがなく、ハッキリ「はい」と言えないだけの空しい響きに聞こえた。
私は限界に達して、ソファから死角のベッドに上がり横たわった。自分は見ているだけで、とっくに果ててしまっていた。

たまに借りるAVとはわけが違う、奴は彼女の自慢の両脚を開いていき中心を直視する。今まで抱いた数多くの女性と比較し、楽しむ。
手も握ったことがない男に今両脚を担がれ秘部を弄ばれている。まさかそう久仁子さんが・・なんてこった。

しばらくすると久仁子さんの声が大きくなって聞こえてくる。
「いいけど中には絶対にいやよ、危険なの」
根岸「大丈夫だ、もうしばらくすれば欲しくなる」「よくなるぞ」
もう久仁子さんはさっきまで服を着ていた女性ではなく、受胎を待つ一匹の雌におちていた。
仮に中出しされて妊娠してしまったら、彼女は産みたいとでも言うのだろうか、いや仮に奴にそんなことを言っても無駄だろう、何故なら奴は初めから久仁子さんを遊びなのはわかりきっているので、根岸を好きになってしまって産みたいと思っても胎児させられるはずだ。
ところで佐々木は何処にいるのか、ふと頭の隅で浮かんだが・・

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