登山に行き、天候が悪くて、何度も休みながらの登山になりしかも夕方になって
見えている前の人を当てにしていたのもあるが。道を間違えてしまったのか、人はパラパラいるが、かなりの厳しい沢になり
さらに、数人しか見えない、でも女性も前を歩いているし、半信半疑で進んだ。
休息しないで前について行けばよかったのだが、膝が痛くなって少し休んでしまい
前を進んでいた二人連れの男性も見えなくなり、膝をかばいながら進んでいると、前を進んでいた女性の姿が見え
しかし、空模様が嫌な、雨雲が、そしてゴロゴロオと雷が聞こえ
厳しい沢で隠れるような場所もなく
とにかく前の女性も、このまま雨が落ちてくれば危ないし、膝の痛みより、我慢して進んで、女性に追いつきそうになった。
また烈しい雨が降ってきて、きゃあきゃあぁ と女性は斜面の厳しい沢を転がり落ちてしまった
霧と雨で女性の転がり落ちていった姿は見えない
自分も足場がわからず、ザッザアッザと転がり落ちていくのがわかったが、とにかく滑る、止まらない、滑る 転がり落ちる
30メートル 50メートルは落ちてしまったのか、今度は足首を捻挫してしまったようで歩けない。
何かが、足首に触れた、そして足首を握られた
助けて 助けて、と女性の声
前を進んでいた女性か、
足首を握っている手に触れると氷のように冷たい
さらに上野ほうからは、大丈夫ですか、と声がし、前に進んでいた女性の服が ボンヤリと見える
大丈夫ですよ、と返事をしたのがいけないのもあるが。女性は
先に行きますよ、と言い、早く上って 雨宿りできる所まで行ったほうがいいです、と言い
視界が悪いし姿は、すぐに見えなくなった。
それにしても足首を握っている女性の手、前を歩いていた女性でない、誰
ぜんぜん動かない、立ち上がれますか、と尋ねると
いいいえ いいえ 下半身が あの 立ち上がることができないんです、と言う。
下半身が動かないのか、と考え、これ以上 転がり落ちないように、女性の下半身を横にしようとして触ると
そんな まさか そんな、彼女の下半身が無い、そんな、どうなっている、話をしているし
助けて 助けて、と言う 女性。
そのまま自分も気を失い、転がり落ちてしまっていくのが記憶の最後だ。
気が付くと、山小屋、前を進んでいた女性が応援を頼んでくれたのだ。
だれかに足首を握られ転がり落ちた、とは言えないし
しかも下半身が切れて無い女性 なんて言ったら、頭の変な男性と思われるだけだ。
しかあああし、何度も登山に来ているような人から
・一昨年 あの険しい道で 殺人事件があって 女性の片足が切断されていたようだった・と言われた。
もしかして、その女性に足首 握られて、とも言えず、山小屋で一泊し、翌日に山頂まで行き、帰ってきた。
暫くは足に木の葉が触れるだけでも、ゾクとしてしまった。