01月4

露出のS(8)

昨日の夜からK子さんのあの不思議な微笑みが頭から離れない。

晩御飯が終わってからの数時間をとても長く感じる。まだ22時。ちょっと早いかなぁ、と思いながら、今夜のジョギングの服装を考える。
露出は高めがいいのか低めがいいのか。

結局ブラタンクトップにスパッツに短めのスカートに落ち着いた。

まだいつもの時間より30分くらい早い。

「…お風呂に入ろう。」

さすがに無関心の兄も廊下で私の姿を見ると「ジョギング行く前に風呂入るのか?」
「寒くなってきたからね。」と意味不明の返し。ふぅんと、納得したのかしてないのか不審そうな目を私に向ける。

シャワーを頭から浴びながら考える。
昨日みたいに迫られたらどうする?また逃げ出すの?それとも。

そもそも、なんでジョギング前にお風呂なの。ちょっと苦笑い。

昨日彼女に抱き寄せられたときに、怖いと思ったのは事実。でもその怖さも、超えてしまったら戻ってこれないような心地よい怖さだった気がする。

頭がぽーっとする。

シャワーを頭からかぶり、お湯を止める。

お風呂から出て、新しい下着を手に取り身に着ける。なんで下着変えるんだろう私。何を期待してるんだろ。と手を止める。

髪を乾かしながら、ドキドキが収まらない理由を考える。やっぱり何かに期待してる。昨日の続き?やや、私は彼氏がいたこともあるし、至ってノーマル。

どうせ戻ってきたらまたお風呂入るんだし、乾いた髪を走るのに邪魔にならない程度にざっとゴムで束ねて、さっき用意したジョギング用の服を身に着ける。

日が落ちてから結構冷え始めたので上からパーカーを羽織る。

返事がないのはわかってるけど誰に言うでもなく「いってきまぁす」と声をかけ家を出る。

公園への道。初めて下着に雨具だけ身に着けて走ったあの時よりドキドキしている自分に気が付く。

まるで初めて彼の家に行った時のようなあの気持ちになる。あのときは彼がダメダメで失敗してそれっきりになっちゃったけど。

公園の入り口前の横断歩道を渡る。今日彼女に迫られたら断る理由がない。私が自分で来たんだから。きゅっと手に力を入れて公園に踏み込む。

いつもと同じ公園。今日はちょっと遅いのもあって、ひと気が少ない気がする。

中央広場で温かいお茶を買って松林のベンチに向かう。街灯で薄明るく照らされた小道を通らず松林の中をショートカットする。

暗がりから先にベンチの様子をうかがいたかった、ていうのもあるけど、正面から近づく勇気がなかったというのもある。

松林を歩いているとすぐに街灯に照らされたベンチが目に入る。誰もいない。

ちょっと遅れちゃったし、もう行っちゃったかな…。とちょっと拍子抜け。

ゆっくりとベンチに腰を下ろし、お茶のふたを開ける。ぐっと一口飲み、ふぅーっと息を吐く。

今日は風もない。目の前には松林、奥のほうを見ると闇に吸い込まれそう。遠くの街灯が木に見え隠れしている。

シーンという音が耳に響く。あまりの静けさにジンジンと頭の中の血の流れる音が聞こえてくるくらい。

その音に耐えられずに「ちぇーつまんないのー」と呟いて背もたれに寄り掛かる。また静けさとジーンという音が戻ってくる。

お茶のふたをキュッと閉め、立ち上がる。

一周して帰ろう。

立ち上がって、松林の周りの小道を大きく回って中央広場を目指す。景色が流れてはっはっという自分の声とザクザクという足音だけが、林に吸い込まれていく。

気持ちが軽い。さっきまでの気持ちが嘘のよう。そうそう、やっぱり私は怖かっただけ。怖いもの見たさだ。

中央広場の自動販売機の前でお茶を飲みほしボトルをごみ箱に。

すぐに走り出し、桜林のほうまで一周。あの東屋を無意識に確認する。誰もいない。

街灯のない桜林の小道は足元がわかりにくいのでどうしてもペースが落ちる。

ここを抜けると、私が入ってきた公園の入り口…こっちからみたら出口か。

なんだか複雑な気分。立ち止まることもなく出口を通過。松林のベンチを目指す。

もう少し待ってみよう。

小道の向こうにベンチが見えてくる。そこに人影が。向こうもこちらに気が付き立ち上がる。

ペースを上げる。姿が見える。K子さんだ。影がぴょんと跳ねてこっちに手を振る。

走りよると彼女は「ごめんごめん」と謝る。

はぁはぁと息を切らしてる私をベンチに導き、隣に座る。

「仕事遅くなっちゃってさ、もう行っちゃったかとおもって落ち込んでたとこ」

んふふっと笑う。

改めてみると、彼女は細身だけど、肉付きがよくて腕は結構筋肉質。足はすらっとして柔らかそうな女の人らしい足。
胸は本当に羨ましいくらい形がいい。ブラトップだけとは思えない。

童顔だけど整った顔立ちでなんか不思議な感じ。髪はショート。私の視線に気が付いたのか、私の眼を見て「んふふっ」と笑った

どきっとする。かっこいいとかわいいの絶妙なバランスが一瞬かわいいに揺らぐ感じ。

「もう回ってきたんでしょ?まだ走れる?今日は帰る?」と首をかしげる。優しい顔。

「せっかく会えたのでもう一周走ります。」と私が答えると、彼女は私の顔を覗き込み「やっぱりSちゃんはかわいいな」とわらい、ゆっくりと小道を歩き出す。

そのまま、彼女が前を走り私が後をついていく。暗闇に二人の足音だけ。

グレーのショートパンツを見ながらペースを合わせる。私に気を使ってくれているのか、ゆっくりなので彼女は息が上がらない。2週目の私はちょっと息が上がり気味。

今日は風がなくて走りやすいとか、ちょっと寒いねとか、他愛のない話をしながら公園を進む。二度目の中央広場に到着。

「二人だから、怖いエリアも行っちゃおうか」と彼女が笑う。

あの野球場とテニスコートのある真っ暗なエリアに二人で入る。ドキドキする。

一番奥に来たところでペースを落とし歩く彼女。暗闇の中で異常に明るく見える自動販売機に歩み寄る。温かいお茶を二本買って一本を私に放り投げる。

キャッチすると思いのほか熱い。二人でベンチに腰を下ろしキャップを開ける。

「Sちゃんはなんでジョギングしてるの?」

と彼女が口を切る。

ちょっと考えて「ダイエットかなぁ」と答えると、「もう充分スタイルいいじゃん」と答える。自動販売機の明かりで目が眩んで表情がよく見えない。

彼女が続ける。「この公園、暗くて怖いじゃない?怖くない?」

何を言わせたいんだろう。

「あ、ぁ言われてみれば」とかふわふわと答える。

暗がりに入り目が慣れる。にこにこと私を見つめる彼女。どきどきする。昨日と同じ。

しばらく沈黙。「行こうか」と言うと、彼女はまたゆっくりと中央広場のほうに歩き出す。

帰り道は学校のこととか、最近彼氏と別れた話とかしながら走った。すぐに駅側の出口に到着する。

彼女は「今日はごめんね。明日はがんばる。遅れそうなときは連絡したいんだけど…」とLINEの交換をした。

「じゃね」というと彼女は駅の方向に走って行った。

昨日のは何だったんだろうと思うくらい拍子抜け。がっかりしたようなほっとしたような。

それから毎日欠かさずK子さんとのジョギングを続けた。私はお姉さんができたような、なんだか毎日楽しみでうれしかった。

でも、何もなく公園を2周して駅側の出口でバイバイするときには、なんだか胸の奥がキュッとなるさみしさを感じていた。

そんなことが半月ほど続いたある日。学校の帰りに同じ電車通学のA美と一緒に帰った。彼女は会話が途切れると

「最近また好きな人出来た?」と聞いてきた。思わずびっくりして足を止めると、その驚きっぷりを見て「Sは素直だなぁ」と爆笑。

ひとしきり笑うと、彼女曰くここ半月妙に艶々そわそわしていると。恋する乙女独特の雰囲気があると。

べーっと舌を出し「はずれ」と私は答える。彼氏とは別れたばかりだし、そんなにすぐ見つからないよ。

と思いながら、私はK子さんのあの笑顔を思い浮かべていた。とくんと心臓が一回跳ねた。

家に帰り、ジョギングに行く。その日はA美の話も合って変に意識してしまった。K子さんにもその話をしてみた。「K子ちゃん失恋中なんだ」そこか食いつくのは。

いつも通り、K子さんと別れるとき、妙にせつなくて、後ろ姿に抱き付きたい衝動に襲われ目の前が真っ白になる。さみしい。明日が遠い。

家に帰り、誰に言うでもなく「ただいまぁ」という。リビングでは父が起きてるようだけど、返事はない。

お風呂に直行し、出発前に日課で用意したパジャマがあることを確認して服を脱ぎ浴室に入る。

蛇口をひねってシャワーをだし温度を確認しながら浴びる。今日は寒かったので温かさが染み渡る。

シャワーをホルダーから外して手に持ち首かた胸とあてる。あったかーい。

自分でもまぁまぁのカタチだと思っている乳房を見下ろす。シャワーをぐっと近づける。

くすぐったい。

あの日、K子さんに優しく触られたのを思い出す。ぞわぞわとした感覚が全身にひろがる。

キュッと目を閉じて胸のあたりの感覚に集中する。あそこがキュンとなるのを感じる。

「K子さん…」と呟いてる自分に気が付く

はっとなる。やっぱり私、なんかおかしい。

あの日K子さんが撫でてくれたようにシャワーを胸から脇へおへそへ、また胸へと動かす。

家族に聞こえないように、あの日言えなかった「きもちいい」を呟いてみる。

そして、シャワーを腿からその付け根へあてていく。

一番感じる部分にあたったときに立っていられなくなり、ぺたんと座り込んでしまう。

そのままクリにぐっとシャワーをあてる。空いている左手を後ろにつきのけぞる。

K子さんの形のいい胸と、東屋での中学生とのクンニのいやらしい姿を思いだす。

シャワーでは物足りなくなり、お風呂のふちに左手をかけて四つん這いになる。

指を割れ目に滑り込ませる。クリに触れると電気が流れたように全身がびくんと跳ねる。

こするたびに腰が勝手にビクッビクッと反応する。続けている腰がマヒしたみたいになってその感覚が頭に回ってくる。

もう腰も指も勝手に動いている。膝をついたまま状態を起こし、空いた左手の指を声を上げないように噛む。

指で擦るのももどかしくなって手のひらでごしごしこする。くちゅくちゅと音が浴室に響く。外に聞こえてないかなと心配になるくらい。

膝をついている位置をもう少し開くと益々刺激が強くなって「んんっ」と声がでちゃうう。

クリの刺激もピークになると、空いた左手で左の胸を持ち上げるように揉む。私は脇の下との境のあたりのくすぐったい感じが好き。

脇と乳首を行ったり来たり。きもちいい。

すごいのが来る、「K子さん…」ともう一回声に出して、強く胸とクリを刺激する。大きくのけぞって快感を受け入れる。

目の前が真っ白になる。ぎゅーっと腰を反らす。そのままがくがくっと二回大きく腰が勝手に動いたあと、タイルの床に崩れ落ちた。

しばらくそのまま横になる。シャワーの流れる音が妙に耳についた。

そうか、私、K子さんのこと、好きなのかも。

コピー