01月15

ネタ扱いされるだろうけど

    
ネタ扱いされるだろうけど。
   
私が小学4年の時、別れ話のもつれで父が愛人を殺した。
母親は私と1つ上の兄を置いて逃げて、私は父方の親戚に預けられた。
親戚宅で特に虐げられることはなかったけど、父親が人殺しだってどこかから漏れて、どこに行ってもいじめられた。
教師も一緒になっていじめてた。
親戚はいじめはしなかったけど助けてもくれなかった。
元々気性の激しかった兄はぐれた。いつもナイフを持ち歩くようになって、絡まれると教師でも中学生でもすぐ殴ったり切りつけたりするようになった。
何度も何度も警察に捕まった。
ずっと怒ったような顔をしてて全然笑わなくなった。
   
中学生になった兄が事件を起こして少年院に送られると、私は兄に恨みを持つ人たちの標的になった。
学校帰りに襲われてレイプされた。
写メに撮られて言うこと聞かないとバラまくって脅された。
でも言うこと聞いてもすぐバラ撒かれた。
毎日色んな人に呼び出されて犯された。
怖かったけど嫌がって拒否すると殴られるから、途中からむしろすすんで呼び出しに応じるようになった。
そのうち犯されるのが気持ち良くなって売りもやらされた。
もうどうでもいいやって気分だった。
この頃の私はいつもニコニコしてた。
辛くても無理矢理笑ってると少し気が楽になった。
親戚は「お父さんのこと乗り越えて明るくなって」って言ってた。
違うって言いたかった。でも逆らって殴られたくないからニコニコして黙ってた。
   
一年ぐらいして兄が退院してきた。
一年前と同じでずっと怒ったような顔をしてた。
退院おめでとうって言っても笑わなかった。
吐き捨てるように「何がそんなに楽しいんだよ」って言われた。
何も言えなくて戸惑ってると親戚が「兄くんの退院が嬉しいんだよ」ってフォローしてくれた。
今まで私に何も言ってこなかった兄が、私に敵意を向けてきたのが怖かった。
私は何気なく「少しは笑おうよ。楽しくなるよ?」って言った。
兄はいきなりテーブルを叩いて「おかしくもないのに笑えるかよこの野郎!!」って怒りだした。
もう、私に味方なんていなくなったんだって思った。
元々兄は私を守ってくれてたわけじゃない。
でも、唯一家族だって思ってた人に突き離されて、もう私なんて生きてたって仕方ないんだって思うようになった。
それ以来兄は私の顔を見る度に舌打ちしてあからさまに避けるようになって、私はどうしたらいいかわからなくてただニコニコ笑ってた。
   
それから一年ぐらいして、いつものようにヤリ部屋で犯されてる時に、事件が起こった。
木刀を持った兄がいきなり殴りこんできて、一緒にいた三人を思い切り殴りだした。
三人ともあっと言う間に血まみれになって動かなくなった。
それでも木刀で殴ろうとしていたから、私は足にすがりついてやめてって叫んだ。
兄は、裸の私を抱き締めて泣きながら「ごめん」ってずっと謝り続けてた。
   
二人で家に帰ってから、兄から話を聞いた。
私が色々させられているのは公然の秘密だったけど、少年院にいた兄はそれを知らなかった。
出てきて何ヶ月かしてそれを知った兄は最初「中1のくせにヤリマンかよ」って思ってたけど、そうなった理由を知って愕然として、ずっと現場を抑えようと色々探ってたらしい。
それでその日、ヤリ部屋に連れて行かれる私がずっとニコニコしてるのを見て、私が何でいつも笑ってるのか初めてわかったって。
自分は喧嘩が得意だったからいじめてくる奴を叩きのめすことができた、敵を叩きのめすことばかり考えてて笑顔なんて浮かべてられるかってずっと思ってた。
でも私は女だからそれに逆らうことができなくて、自分を守るために無理矢理笑ってたんだ、いつもニコニコしてたのはそのせいで、自分がそこまで追い込んでしまったんだって。
兄は「ごめん」って謝ってまた私を抱き締めて泣いた。
私も泣いた。
二人でずっと泣いてた。
   
それから私は兄のおかげで呼び出されることがなくなって、兄は相変わらず不良のままだったけど、それまでに比べて暴れることが少なくなって、暇さえあればいつも一緒にいて私を守ってくれるようになった。
今まで誰にも守ってもらえることがなかった私は、唯一の家族だった兄に守ってもらえることが嬉しくてしょうがなかった。
   
そうして浮かれて、私は壊れた。
ずっと肉便器にされてそれを楽しんでたからセックスに対する抵抗が全然なくて、だから大好きな兄に欲情して、押し倒した。
それ以来兄はいつも私を求めてくるようになった。
私もずっとそれに応じた。
気持ちいいし兄のことが大好きだし、守ってくれるお礼にもなるからこれでいいって思った。
でももしかしたら、壊れた私のわがままに付き合わせて、私が兄を壊したのかもしれない。
   
それから色々あって、今は地元を遠く離れて兄と二人で暮らしてる。親戚にも長い間会ってない。
私達が兄妹って知ってる人はいない。
周りにも夫婦で通してる。
実際夫婦みたいに暮らしてる。
私は今でも、ずっと守ってくれる兄が大好き。
もう兄だけそれでいればいい。
   
このことは死ぬまで誰にも言わないけど、何となく書きたくなったからカキコ。
   
   
   
<出典> 
   

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