2年前の丁度今頃に起きたこと。年齢は全て当時です。
私子 24
彼太 30
A子
B子
C子 25
友雄 30
本命 32
登場人物の羅列で、もう「彼太どんだけ」という状態ですがw
彼太と知り合ったのは、私の親友の兄である友雄を通じてでした。
親友本人は大学卒業後、不慮の事故で亡くなっていたけれど、友雄は小さい頃
から妹(親友)と共に見てきた私のことを、もう一人の妹として接してくれていました。
仕事帰りに飲み会に行く友雄に遭遇、誘われて行った場に彼太がいたという流れ
です。
彼太はアパレル関係の仕事をしていて、土日休みの私とはなかなか休みがあわな
かったけれど、毎日メールをしたり、たまにあった休み(1ヶ月に1度ぐらいの頻度)に
デートをしていました。
まあ、これも想像通り嘘だったわけです。
嘘というより、
土曜日→9時から18時までの早番
日曜日→13時から締めまでの遅番
という固定シフト(通常時)。
そして店の定休日の平日1日と、シフトにより変化する休みで、彼太は5股をやりくり
していました。
発覚したのは、丁度今頃の土曜深夜でした。
寝ていると、彼太専用の着信音が響き、飛び起きて出た私に開口一番、女の声で
「彼太さんのことで確認したいことがあります」と言われました。
深夜、しかも知らない女の人ということもあり、彼女を警察、彼太が事故に!?と
パニックになる私でしたが、女の人は「そうじゃありません」と冷静そのもの。
「落ち着いて聞いてください。私はC子と言います。彼太さんとお付き合いして半年に
なります。ただ、今、どうも彼の様子がおかしいと携帯を見たのですが、私子さんや
私の他に、どうも3人の人とも交際しているみたいですあのボンクラ」
何が何だか分からない、何かの間違い?いやでも彼太の携帯だし。でも言われて
納得している自分もいました。やはり、彼太に対して何かしらの不信感をどこかで
感じていたみたいです(人事のようですが、本当にそんな感じだった)。
C子は彼太の家から自分の荷物、そして彼太の携帯を持って出てきたということで
詳しい話を聞くために、丁度中間地点にある渋谷で落ち合うことにしました。
ただ、何かしら騙されている可能性もあるかも、と考えて、友雄の携帯にメール。
友雄からは即電話があり、彼と共に渋谷に向かうことになりました。
C子と対面したのは、午前2時を回った頃。人ごみもそこそこあったけれど、彼女が
持っていた彼太携帯を目印に、難なく合流。
C子は、私だけかと思えば、友雄がいることで一瞬青ざめましたが、友雄が自己紹介
をすると、不意に納得した様子でした。
挨拶もそこそこ、3人でカラオケボックスに移動し、経緯を説明してもらいました。
以前、C子が彼太の家に泊った時、真新しいハブラシが彼太のものと並んでコップに
刺さっていたことがあったそうです。
これは?と聞くと、友達が泊っていった時のもの、と説明され、一度納得したんだとか。
しかし、後になってC子は考えたそうです。
その日は、自分と入れ替わりで男が酒を持って彼太の部屋に入った。でも、10日も
前のこと。その時のハブラシをそのままにする?と。
その後は何かと予定があわず、確認できないまま2ヶ月程経ってしまったそうです。
そしてこの日、久しぶりの自宅デートに。
ただ、聞きだすこともできないまま、雰囲気にのまれてゴソゴソした後、眠った彼の
部屋をそれとなく見回すと、仕事の予定がぎっちり書かれたカレンダーが。
何の気なしにめくってみると、赤丸でグルグルとチェックされた日があったそうです。
女のカンがピンと働き、いつもロックがかかっている彼太携帯に、その日付を入力。
ビンゴでした。
出てくる出てくる、総勢4人の女とのメール。
しかも、ご丁寧に全部メールは仕分け済み。それぞれ1人ずつ、絵文字マークを
つけたフォルダに仕分けされていました。
C子は怒り心頭というより、沸点を軽く越えて冷静になったそうで、それぞれのメールや
登録情報をチェックし、話が通じそうな私に連絡した、という流れでした。
(残りの2人は、ギャル文字使用だったため、読めなかったそうで)
ここまで話終えて、C子は泣き出しました。
一緒に泣き出したり出来るほど、私はこの時C子に対してまだ連帯感をもてず、居心地
悪く感じながら、C子の話を反芻していました。
あれ、一人足りない。
最初の電話では、5人という話だった。でも、今出てきたのは4人。
「もう一人いるんですか?」と聞くと、泣きながら、彼女が彼太携帯を渡してきました。
一番上のフォルダには、ハートマーク。そしてそこに入っていたのは、「本命太郎」という
男性からのメールでした。しかも濃厚なラブラブメール。
私の時間が止まりました。
本命は、私が彼太と知り合ったその飲み会にいた人物だったからです。
本命はメールの中で「俺達っていつになったら表通りを歩けるんだろな」と何度も
零していました。「そうすりゃ、お前も女の子達を隠れ蓑にしないだろ」とも。
本命、知っていたんです。そして私達に対しての申し訳なさ5%、私達に対する嫉妬95%
ぐらいの感情を持っていたようで。
友雄含む友人達にも秘密だったらしく、「飲み会では近くにいるのに触れられないのが
嫌だ。正直誘ってくる友雄らがムカツク。八つ当たりってわかるけどさ」と書かれていました。
友雄もそれを見て、愕然。
ここまで読んで、一番触れて欲しくない部分を無理矢理握らされてしまったような
感覚に陥り、これ以上携帯を見ても埒があかないからと、彼太を呼び出し。
友雄は彼宅の固定電話を知っていたので、そちらに電話。飛び起きたらしい彼太に
「今、私子、C子さんと渋谷にいる。全部知った。お前の携帯は持ってる。今すぐこい」
と伝え電話を切りました。
彼太がついたのは、それから30分ほどでした。
ルームに到着した彼太は、息はあがっているのに顔色は真っ青。そして私達を見て
いきなり土下座。
その姿に、立ち上がったC子が彼太の頭を思い切り踏みつけました。
「死ね!このクズ野朗!」と叫び、C子はルームを飛び出していってしまいました。
友雄も慌ててC子を追って、ルームの外へ。
残された私と彼太でしたが、床に正座したまま、彼太が謝罪しはじめました。
自分はバイだと気付いたのは、本命に会ってからだった。ただ、それまでに女の子と
交際したこともあったし、本気でそれぞれの女の子に対しても愛情を持っていたから
こういうことになってしまった、と。
何をどういえばいいのか分からないまま沈黙していると、友雄が帰ってきました。
C子はもう家に帰りたいと泣き叫ぶので、タクシー代と自分の名刺を渡して、タクシーに
乗せてきたとのことでした。
そして、土下座したままの彼太に椅子に座るようにいい、タバコを1本吸った後で
友雄は切り出しました。
「俺はお前がどういう人間でも、たとえホモでもゲイでもバイでも、お前のことを友達
だと思ってる。だけどな、他人を傷つけたり、騙すようなヤツだけは俺は我慢でき
ねーよ。お前がバイだからじゃない、そういうことをするのが絶対俺は許せない。
俺等を信用できなかったこともいい。そんなのは強要するもんじゃないから。ただ
何人も女を騙して、お前何がしたかったんだよ」
友雄は半泣きでした。彼太は号泣していました。
「友雄がよく、妹の友達(私)の話をしていて、可愛らしいといっていたので気になって
いた。実際私と会った時、「この子は誰かが守らないといけない」と思った。私子に
対しても、本気で好きだと思っている。それだけは本当だ。守りたいんだよ」
だから、私のメールフォルダにあったのはヒヨコマークですか。
「確かに、私はチビで童顔。だけど、何股ついでの隠れ蓑ついでに守ってもらうような
女じゃない。なめんなこのバカ!」
怒鳴ってお絞りを投げつけた私を友雄がとめて
「今の言葉聞いて納得した。俺、お前とはもう友達じゃいられんわ。この期に及んで
まだそんな言葉言うつもりかよ。傷つけといて守りたいとか、てめえが言うな」
そしてルームの代金をテーブルに置き、私達は彼太を放置で帰路につきました。
その後、彼太は自分から周囲の友人(友雄つながり)に自分がバイであることを告げ、
今まで騙してきたことを謝罪したそうです。
ただ、友人達は「へー。そうだったん?意外だ」という反応で、ショックは受けつつも
騙した等については「へ?」という反応だったとか。
ただ、本命はそれに激昂。「忍ぶ恋じゃなきゃ面白くない。応援なんて反吐が出る」と
言い置いて、仲間内から去ったそうです。
友雄と彼太は仲直りをし、とりあえずの友人関係は続いている模様です。
支援ありがとうございました
日付変わってID変わっていますが、657です。
正直、この修羅場の後は2chで有名な某ゲイ漫画のネタを
見るのも苦痛でしたが、今は笑い話にできています。
・彼太がどっちだったか → 受け。
なので、本命との時に主導権をとられてばかりでフラストレーションが
云々と言っていました。これは長くなるので省きましたが。
・性病など → もともと、産婦人科に通院していたので(生理不順で)
定期的にチェックしていますが、白でした。
・彼太の今 → 同性の恋人ができ、両親にもカミングアウトしたそうです。
今はその人一筋だとか。
・本命面白い → 私自身が会ったのは、数回しかないので何とも言えませんが
元々、俺様特別!という思考を時々発揮する人だったそうです。
それが、自分の性的嗜好がマイノリティだったことからの屈折なのか、その
反対で屈折があるから性的嗜好がそうなったかは謎だそうで。
・友雄が絶交を撤回したわけ → 友雄自身はそのまま絶交でもよかったの
ですが、周囲(友人親兄弟含む)の説得があり、撤回となりました。
ぶっちゃけ、友雄と彼太は両方の親が友達だったので…。
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