09月12

新垣結衣とお風呂で

カチャ。

小さな音を立てて、浴室の扉が開いた。
湯舟につかったまま視線を向けると、照れたように笑う結衣が扉の影から顔だけのぞかせていた。

「やっぱり恥ずかしいな」

「いまさら何言ってるの。さっきまで……」

無粋な僕のセリフをさえぎる。

「さっきは、部屋暗かったから……」

「恥ずかしいのは、こっちも同じなんだから、さあ、早く暖まらないと風邪ひくぞ」

「うん……」

それでも結衣はしばらく惑ってから、自分自身に気合いをいれるように小さくうなずくと、扉の影から姿をあらわした。
胸の上で両手を交差させ、その手と身体の間にはさんだタオルでなんとか裸身を隠そうと、少しだけ前屈みで浴室に足を踏み入れてくる。タオルの下端がぎりぎりで結衣の股間を覆い隠している。

湯舟から見上げる僕は、タオルからはみ出した結衣の内股に、拭き取りきれなかった小さな赤い染みを見つけた。ついさっき、寝室で僕が結衣の処女を奪った証だ。
暗い部屋のベッドの上で、緊張で身体を固くした結衣が必死に痛みを堪えていた姿が頭をよぎる。僕が果てた瞬間、ようやく小さく快感の声をあげた結衣の姿が。

「まだ、痛む?」

洗い場で片膝をつき、シャワーで股間を洗い流している結衣の背中に問いかける。

「ちょっとだけ、それに痛いっていうより、しびれるっていうか……」

性格だなぁ。まじめに答えてくれる。
僕が思わずクスッと小さく吹き出すと、自分の口走ったセリフに気づいた結衣は「もーう、バカッ!」と声をあげて、肩越しにシャワーを僕の顔に浴びせかけた。

「ウワッ!」

あわてて顔をぬぐう間に、チャポッ!という音と同時に僕の両脚の間に結衣の身体がわりこんできた。

しまった!バスタブの縁をまたぐ瞬間を見逃してしまったことを後悔した。

「ふぅー」

背中向きに湯舟につかった結衣が大きく息をついた。

「疲れた?」

「少し……」

「ガチガチに力入ってたからな。明日、体があちこち痛くなったりして」

「バカッ……」

「ほら」

結衣の両脇に手を入れて引き寄せる。

「エッ」

驚いて声をあげる結衣。

「身体のばして、リラックスしないと」

僕の言葉に素直に、僕に寄りかかり、右肩に頭をのせる。
体が暖まり、疲れが湯にとけていくにしたがって結衣の身体から力が抜け、いつしか目を閉じた顔にうっとりしたような表情が浮かぶ。

湿気を帯びた髪が頬に貼り付いていのを、指先でかき上げてやる。
瞬間、目を開いた結衣が再び目を閉じ、誘うように唇を少しだけつきだす。頭を引き寄せ、唇を重ねる。

「う、うん……」

唇を舌でかき分け、何度も小さな歯の上を行き来させる。
ようやく、結衣が前歯を小さく開いて舌を受け入れてくれる。

僕の舌の動きに必死についてこようとする結衣の舌の感触を楽しみながら、その身体の前をおおったままのタオルをそっと剥ぎ取る。ピクッと結衣の身体が反応する。

ゆっくりと、ゆっくりと両脇から両手を乳房に近づけていく。すくい上げるようにして下から何度も揉み上げる。
少しづつ結衣の甘酸っぱい息が弾んでいく。
乳首がコリコリと勃起してくる。それを左手の指先で愛撫しながら、右手をなめらかな脇腹に這わせていく。
湯の中でかすかに揺れる恥毛をかき分け、中指をその中の割れ目に這わせていく。

「くぅっ……」

中指が割れ目の内側に潜り込むと、結衣が全身を振るわせ、すがるように僕の舌に吸い付いてくる。指の動きを追うように、内側の肉がキュキュと締めつけてくる。
その奥の小さな孔から、湯の温かさに負けない熱さをもったヌルヌルとする液体が少しずつあふれだしてくる。

ようやく唇を離す。
肩の上の結衣の顔がのけぞり、息を弾ませる。

「気持ちいい?」

「うん」

「もう、濡れてきてるよ……」

「やッ……、ああ……ん」

親指の腹でクリトリスをいじる。
中指の指先だけを小さな孔にもぐりこませ、中の襞をこすりあげる。

「ね、ねえ」

「なに」

「お、お尻に当たってるのって……そうだよね」

「ああ」

「ま、また、固くなってる……ね」

「結衣が可愛い声出すから」

「も、もう……」

僕の首筋に顔を埋めて、軽く歯を立てる。

「こらっ」

「だって……」

「だめ、罰」

結衣の身体を脇に寄せて立ち上がり、バスタブの縁に腰をかけ、結衣の目の前で大きく脚を開く。

「や、やだ」

視線を避ける結衣を少しだけ強引に、向かい合わせに座らせる。

「今度は結衣が、僕を気持ちよくして」

そう言って、結衣の右手をひっぱりペニスを握らせる。

「こうやって、しごいて……」

結衣の小さな手の上に、手を重ねて前後させる。

「こ、こう?」

ぎこちない手つきでしごき始める。
握る力がきつくなりすぎたり、緩くなりすぎたりするのを、何度も声をかけて調整する。

ようやく要領をつかんでリズミカルに動かし始めると、もう一方の手で根本の袋の方も愛撫させる。

「ああ、いいよ」

「そ、そう」

自分の手の動きに合わせて、僕が息をあらがせ、手の中のペニスが反応するのがうれしくなってきたのか、時々じらすようにゆっくりとしごいたり、早い動きをしてみたりし始める。

「つ、次は」

結衣の頭を股間に引き寄せる。

「え、えぇっ?やっ……!」

さすがに、顔をそむける。
その両頬を両手で柔らかくつかみ正面をむけ、今度はゆっくりと引き寄せる。

「ほ、本当に……そ、そんなことして、気持ちいいの?」

「ああ。さっき、結衣もあそこ舐められて、気持ちよかっただろう?」

「……う、うん」

「男だって同じなんだ。だから」

もう少しだけ引き寄せる。
唇にペニスの先端が触れ、思わずすこしだけのけぞった頭をもう一度引き寄せる。
目をつむった結衣の唇が少しだけ開く。
先端を唇の隙間に押しつける。
後頭部にあてがった手に、もう少し力をこめる。
亀頭部の表面をこするようにしながら少しづつ唇が開き、含んでいく。
含み終わったところで、後頭部から手を離す。
くわえたのはいいものの、結衣はそれ以上どうしていいかわからず、キョトンとして目で僕を見上げる。

「さっきと同じようにして……」

そう言うと、ようやく頭が前後に動き出す。
あふれ出した唾液の立てるピチャピチャという音が浴室内に響きはじめ、僕のペニスが結衣の口の中でますますふくれあがっていく。
舌を這わせてくるわけでもない稚拙な行為にもかかわらず、つい最近までキスにさえ抵抗感を示していた結衣が、今こうしてくれていると言う思いだけで、高ぶってくる。

「ゆ……、結衣」

放出しそうになるのをこらえて、唇からペニスを引き抜く。

「い、痛くした……?」

「そうじゃなくて、こっちにきて」

結衣の手をとり、湯舟から出す。
洗い場のタイルの上に仰向けで横たわり、胸の上に背中向きで結衣を跨らせ、屈み込ませる。恥ずかしそうに胸の上で腰をくねらせながら、それでも目の前のペニスを再び口に含んでくれる結衣。
稚拙でも結衣なりに一生懸命のフェラチオが再開されたのを確認して、その結衣の腰を顔の上に引き寄せる。

「ウゥ……」

くわえたまま結衣が、抗議するような視線を送ってくるのが、股の間から見える。
下から軽く腰を突き上げて、愛撫を続けるように促してから、僕も目の前の割れ目にむしゃぶりつく。
舐めながら自分でも興奮していたのか、舌で割れ目を割り開くと内部から濃い液体があふれてくる。
尖らせた舌先を孔の中に出し入れしながら、同時に指でクリトリスを愛撫する。
自分が与えられている快感を返そうと、結衣も必死になって顔全体を上下させ唇でペニスを摩擦してくれる。
舌を孔から抜き出し、クリトリスに吸いつく。

「ン、ンッ……!」

反射的に結衣もチュッと強く吸いついてくる。
割れ目全体を口で覆うようにして、舌を使って割れ目の内側やクリトリスを舐めてやる。その行為をマネて、結衣もおずおずと舌を使い始める。
手を伸ばし、腹の上で揺れる胸を揉み、愛撫する。
結衣も思い出したように、ぎこちなく手でしごき、袋を揉みしだく。
お互いの股間で発せられる湿って音が浴室の中に響く。

そして……

「ウ……、ウゥッ……!!」

結衣の方が先に登りつめ、ブルブル震える両腿が僕の頬を締めつける。

「くぅ……で、出る」

僕は割れ目に顔を押し当てたまま口走り、結衣の口の中に熱いザーメンをほとばしらせた。

最後の一滴まで絞り出し、僕はようやく力をぬいて結衣の股間から顔を離した。
体を横に倒し、同じように力の抜けた結衣の身体をタイルの上に横たえる。
力を失い結衣の口の中から抜け出したペニスを追いかけるように、結衣の唇の間からザーメンが糸をひいてあふれだしてきた。

「ふぅーん」

口の中で粘つく残滓が気持ち悪くて情けない声をあげる結衣に、湯をほとばしらせるシャワーを差し出しながら、僕は早くも明日の朝までの残された時間、あとどれだけ楽しめるか、そんなことを考えていた。
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