中学の時、1人の気になっていた女子がいた。よく言えば独特な雰囲気を纏っている、悪く言えば不思議ちゃんと言われるような子だったためか、彼女の周りには少し壁があるように感じられた。
見た目は地味で腰のあたりまである癖のない艶々な黒髪をポニーテールにしていてすれ違ったりするとシャンプーの匂いが心地よかった。身長は160センチくらいで体型のバランスはとても良かった。普段の制服の時はあまり目立たないが、胸もしっかりあって体操服や水着の時は胸の形がはっきり分かった。
姿勢がとても良くて歩く時は足音が全くなかった。
彼女のことが気になり始めたのは中学入学直後からだった。明らかに他のクラスメイトと違う雰囲気で自然と目で追うようになっていた。
彼女は昼休みになると必ずカバンの中から小さなポーチを持って特別教室のある校舎へ向かっていた。中学には普段授業を受ける校舎とそのほかに技術家庭科室と音楽室などの特別教室と呼ばれる教室ばかりある校舎があった。そちらの校舎はそれぞれの授業がない時は誰もいなくなる。
彼女が昼休みにその校舎へ向かっている理由を知りたくてあとをつけてみた。
追跡に気づかれないように気をつけながらあとを追うと彼女は音楽室の隣の準備室へ入って行った。音楽室は防音構造なので扉に耳をつけても中の音は聞こえず、昼休みが終わる少し前に部屋から出てきた。咄嗟に柱の影に身を隠してやり過ごしたが、ちらりと見えた顔は少し紅くなっているように見えた。
夏休みになるまで彼女の追跡を続けたが、月の数日を除いてほぼ毎日のように昼休みに音楽準備室へ通っていた。
カバンの中を見るチャンスが到来したのは夏休み明けてすぐのことだった。
プールの授業があって一旦は着替えてプールに向かったが、私自身の体調がすぐれず、教室で待機することになったのだ。その時に彼女のカバンの中を漁ることを思いついた。
ポーチは2つあり、取り出して中を見ると1つはナプキンやおりものシートがぎっしりと詰まっていて使用済みのものも入っていた。
もう1つはコンドームの箱と使用済みのコンドームが入っていた。使用済みの中にはどれもたっぷりと精液らしき液体が入っていて臭いを嗅ぐとゴムの匂い以外になんとも言えない臭いもしたので彼女が誰かとの行為のために使ったのだと想像できた。
その教師が2年の時に転勤して代わりに女性教師が来てからは彼女は昼休みに教室にいるようになったので相手は音楽の男性教師だと思う。