05月19

村社会の女王 B子

大学の時の修羅場。
うまくまとめられる自信がないが、だいたいのとこを吐き出してみる。

俺は地元じゃなく日本地図でいったら三県ほど離れた県の国立大に進学した。
一人暮らしてみたかったし、個人的にあこがれの作家の出身地で住んでみたかったから。

大学でサークルに入って、A子と知り合った。
A子は地元の高校からその大学に進んだ子で、大学自体もそのサークルも
A子の高校→この大学というルートで進んだ子がわりと多かった。

A子と俺はわりと早い段階でいい感じになったんだが
一緒に同サークルでA子と同じ高校仲間だったB子、C子、その他男どもとも
自動的に知り合いになった。

秋あたりから俺とA子の仲は急接近して、
A子から「付き合っちゃいますか!」と言いだされ
俺「そうしますか!」と答えて、付き合うことになった。ここまではまあ普通。

俺らの仲がオープンになってから、なぜかサークル内がぎくしゃくし始めた。
一か月くらい意味不明に軽くすれ違いざま突き飛ばされたり、足踏まれたり
俺だけボール拾ってもらえなかったり、メールもらえなかったりする俺。

A子を俺がとっちゃったんで嫉妬されてるんだろうかとも思ったが
もともとA子はサークルの中ではいじられ要員で、アイドル&姫要員=B子、その取り巻き要員=C子
って感じだったので、やっぱりよくわからなかった。
そのうちA子まで俺を避けるようになってきて、俺はサークル内で居場所がなくなっていった。

そんなある日、サークル活動してたら
C子が俺を突然罵倒し始めた。
細かいいきさつや、C子のセリフは詳しく覚えてないんだけど、とにかく俺に関係ないぬれぎぬで
C子が「空気悪くするだけの人が、いつまでも空気読まずに居座ってるから
迷惑なんだよねー!」といきなり大声で言って、俺の胸をどんっと突き飛ばした。
「え?俺?」って言ったら周りが大爆笑。
A子も俺をかばってくれるでもなく周りと一緒に笑ってた。
馬鹿らしくなってその日からサークル行くのやめて、バイトにいそしんだ。

A子からはその夜
「ごめん、本心じゃないよ。でもみんなの手前が…」というメールが届いて、
これまた馬鹿らしくなったから「しばらく考えたい」ってことで、その日から連絡を疎遠にした。

夏休み明け、きついバイト&海でステキな日焼けマッチョになった俺に
なんか知らんがサークル一同から苦情が来た。

俺の罪状
・お姫様であるB子を一度もちやほやしなかった
・B子は心臓が弱いのに、気遣うこともなければB子について質問することもなかった
・B子は本来二十歳まで生きないと言われてきたのに、そんなB子をないがしろにするなんて
 お前は人でなし(知らんがな。はじめて聞いたし)
・A子もそんなお前をもう嫌いだと言っている
・心を入れ替えてB子と付き合え
・ただしB子の好みの痩せ型色白に戻れ

だそうだった。
B子は地元のご令嬢らしいし、子供のころは確かにお姫様のような美少女だったのかもしれんが
今は外見ははっきり言って…だし、性格は悪いし、おどされても地元民でない俺には関係ない。

ぐるっと俺を取り囲んで勝ち誇ったような奴らの向こうにキョドってるA子がいたので
「A子、それでいいの?」
と聞いたら
「…しょうがないじゃーん…」
と半笑いの答えが返ってきて、それでもう全部いやになった。

はいはいはい、とそいつらの人波をかき分けて家に帰り、サークルは辞めた。

B子とC子からは何度か待ち伏せされたが
自宅まで押し掛けられてきたとき、ムカついて
「はっきり言ってB子とC子じゃC子の方がカワイイんじゃない?」
と言ったらB子は真っ青になって、その後つきまといはやんだ。
サイテーだが後悔はしていない。
C子はニヤっとしてたから本心では俺と同じく思ってたんだろうなと思う。

昨日A子とC子から同窓会メールが届いたんで書いてみた。
B子が俺のために来てくれるからありがたく会いに来いだって。
せってー行かねー。
コピー