僕は、とうとう涼子が先輩とセックスするところまで見てしまった。見たといっても、直接ではないが、アレは逆に直接見るより堪えた。
でも、希望がわいた。涼子は、僕のことを好きだと思っている。それに確信が持てた。それ以上に、先輩がクズだということも確信した。
その翌日から、僕は先輩の後をつけるようになった。尾行すれば絶対にボロを出すと思ったからだ。
と言っても、学校帰りに制服のまま尾行したところでバレバレなので、こっそりと着替えを学校に持ち込むようになった。
そして、学校が終わると速攻で公園のトイレで着替え、正門が見えるところで隠れて先輩を待つようになった。
でも、実際にやってみた尾行は、ドラマみたいに簡単ではなかった。いつ出てくるかもわからない相手を待つのは、本当に気が抜けなくて疲れた。実際、初日は先輩を見つけることすら出来なかった。そもそも、その日は学校に来ていなかったのかもしれないし、他の人に紛れて出ていったのかもしれない。もしかしたら、裏から帰ったかもしれないし、とにかく徒労に終わった。
たけど、あきらめずに毎日繰り返した。次の日は先輩の後をつけることは出来たが、男友達3人とファストフード店に入り、長い時間出てこなかった。待つのがこんなにもしんどいとは、夢にも思っていなかった。
何よりも、ただ待つだけなら本でも読んでいればいいと思うけど、ずっと出入り口から目を離せないのが辛い。
だけど、4日目には女と待ち合わせている場面に遭遇できた。でも、相手の女は涼子だった。
僕とよく行くショッピングモールのフードコートで、楽しげに合流する涼子。距離があるので何をしゃべっているのかわからないが、泣けてきた。
涼子と先輩は、いわゆる恋人つなぎで手を繋ぎ、服を見たり、本屋に行ったりする。さすがに、涼子がいるので物凄く距離を置いて尾行した。でも、尾行しながら、意味ないなと思った。涼子と一緒なら、先輩も他の女と会うはずがない。
見てても辛いだけだから、今日はもう止めて帰ろう……そう思った。でも、目が離せない僕がいる。
涼子は、本当に楽しそうに笑っている。僕と一緒の時、こんな顔をしているだろうか? 自信が揺らぐ。
でも、先輩は鏡があるたびに自分を眺めているし、前髪ばっかり触っている。涼子が服を選ぶときなんかは、退屈そうにスマホを眺めている。
見ていて、涼子が可哀想に思えてくる。恋は盲目というのはこう言うことなのかもしれない。
すると、二人は屋上の駐車場に通じる階段を上がり始めた。車なんかないのに、どういうことだろう? そう思いながら後をついてと、駐車場のフロアの端にあるトイレに入っていった。あまり人気のないそのトイレは、男子トイレと女子トイレの真ん中に、小さいけど誰でもトイレが設置されている。
二人は周りを見回すと、サッとそのトイレに一緒に入った。涼子は、離れた位置からでもわかるくらい、イヤイヤな感じだったが、先輩に強引に引き入れられた感じだ。
見なければ良かったと思った。こんな公共の場なので、油断していた。まさか二人が、エッチをするところを見せつけられるなんて、思ってもいなかった。
当然、なかなか出てこない二人。僕は男子トイレに入ろうとする。どこでもトイレの前でガラケーを取り出して、時間を見る振りをして立ち止まる。
どこでもトイレの中からは、声こそしないが、動く気配が濃厚に伝わってくる。
すると、このトイレに向かって他のお客さんが来てしまったので、僕もトイレに入る。そして、怪しまれないように、個室に入る。
そこで気がついたが、位置関係からいくと、僕が入った個室のすぐ横が誰でもトイレだ。
僕は止めれば良いのに、壁に耳を当ててみた。
『…………ヤァ……んっ!…………あっ!』
かすかにだけど、あえぎ声みたいなモノが聞こえてくる。僕は、本当に悔しくて泣きそうだった。一瞬、警備員に”女性がトイレに連れ込まれてます”と、言おうと考えた。でも、そんな事をしたら、涼子まで補導される……二人に共通の秘密が出来て、もっと親密になる……そんな事を想像すると、何も出来なかった。
時折ガタッとか物音もする。集中して聞き続けると、かすかにパンッ、パンッという肉と肉がぶつかる音も聞こえてくる。
この前、偶然屋上で見てしまった二人のセックス。それに続いて、今日も壁のすぐ向こうでセックスをする二人。一番大好きな人が、他の男とセックスをする……これ以上辛いことはないと思う。
『ンッ! ……あっ! ……だ、めぇ……ンッあっ!』
涼子は、必死で声を抑えようとしている感じだが、薄い壁は涼子の声を伝えてくる。
『キス…てっ! せん…い、あ…して…っ! あい……るっ!』
涼子の声がかすかに聞こえる。僕は、もう聞いていられなくなり、壁から耳を離した。
そしてしばらくすると、
「……くっ!」
『……メっ! 外……出し……っ!』
と、切れ切れに声が聞こえた。壁から耳を離していても聞こえてくる声。かなりの音量だと思う。
そして、静かになる。しばらくすると、どこでもトイレから人が出る気配があった。
慌てて追いかけようとしたが、もうこれ以上尾行しても無駄だと思い直し、尾行は止めた。
そして、どこでもトイレに入ってみると、アレ特有の栗の花の臭いで充満していた。それだけではなくトイレの床に、ドロッとした白いモノが大量に落ちていた。でも、それを見て少しだけホッとした。中には出されなかったんだ……。
そんな事に救いを求めてしまう僕。
僕は、ものすごく重い足取りで家に帰った。でも、先輩にあんな扱い方をされ続けていれば、きっと涼子の目も覚めるのではないか……そんな風にポジティブに考えようと思った。
ガチャガチャ……
僕は、思わず悲鳴を上げそうだった。本当に驚きすぎて声も出ずに窓を見ると、涼子だった。
『ビックリした? スッゴい顔w』
無邪気に笑いながら入ってくる涼子。でも、今日ショッピングモールのトイレで、先輩とセックスをしたんだと思うと、どうしてもぎこちなくなってしまう。
『どうしたの? 暗い顔w』
「いや、眠いだけだし」
『ふ~ん。そうなんだ。ねぇ、ちょっとだけギュッとしてくれないかなぁ?』
「はぁ? どうしたんだよ?」
『別に……ほら、早く寝なさいよ!』
涼子はそう言うと、僕を強引にベッドに寝かせた。一瞬、また”練習”なのかな? と、興奮してしまう僕がいた。
僕を寝かせると、布団をかぶって僕に抱きつく涼子。なにをするわけでもなく、なにもしゃべらず、ただ僕にしがみついている。
こういう時、何をして良いのかわからない。経験がない僕は、あまりにも引き出しが少なすぎる。
僕は、とにかく涼子の頭を撫で続けた。そのまま長い時間が過ぎていく。
『ねぇ、私と一緒にイ○ンモール行って、エッチな気持ちになったりする?』
涼子は、今日先輩と一緒に行っていたショッピングモールのことを聞く。僕ともしょっちゅう一緒に行くモールだ。
「え? あるわけないじゃんw なんでオマエなんかにw」
『うっさい……じゃあさ、もしマー君に奇跡的に恋人が出来たとして、その子とモールでエッチな気持ちになったらどうする?』
「別にどうもしないだろ? 我慢するよ」
『……そうだよね……』
「あれ? お前、泣いてるの?」
『ば、ばっかじゃない! あくびしたから……』
「なぁ……涼子さ、大事にしてもらってないの?」
『そんな事ないよ! そんなわけないじゃん! スッゴく大事にしてもらってるよ! 私のこと、愛してくれてるよ! ホントだよ……大事にしてもらってるよ……』
涼子は、一生懸命にそう言った。でも、後半は半分泣き声みたいだった。今日のことを知っているだけに、切なくなってしまった。
僕は何も言わず、ただギュッと涼子を抱きしめた。さっき一緒にベッドに入ったときは、セックスできる! とか思っていたが、今はそんな気持ちはまったくない。ただただ、涼子が愛おしかった。
一時間以上そのままだったが、
『マー君、ありがとう。ホント、優しいね……』
「いつでも来いよ。お前は俺の一番大切な人だ」
『そ、そんなこと……』
「ば~かw 幼馴染みとしてだよw」
『うん……ねぇ、してあげる……』
涼子はそう言うと、僕のチンポをパジャマの上から握ってきた。でも、僕はその手をゆっくりと引きはがした。
そして、
「いいよw さっき自分でしたばっかだしw」
と、ウソをついた。
『なにそれw ありがとう……』
でも、幼馴染みにウソは通じなかったみたいで、そのまま涼子はキスをしてきた。
僕は、夢中でキスをした。ギュッと抱きしめながら、涼子を強く抱きしめた。
『へへw 折れちゃうよw』
涼子はそう言いながらも笑顔だった。
「もう、遅いぜ。帰りなよ」
もう、真夜中なのでそう言った。
『……お願い……抱いて……』
涼子は、潤んだ目で言ってきた。
「ダメだよ。何があったか知らないけど、オマエが人を裏切るのは似合わないよ」
『マー君……そうだね……どうかしてた! ごめんね! マー君が幼馴染みで、ほんっとーに良かった! ありがとう……』
涼子は、涙目で笑いながら言った。
「練習だったら、いつでもOKだけどなw」
照れ隠しでそう言うと、涼子はもっと笑顔になってくれた。
『じゃあ、さっそくキスの練習w』
そう言って、またキスをしてくれた。正直、キスすると抱きたくて仕方ない気持ちになる。でも、今日の涼子を抱くのは、フェアじゃない気がしたので、グッと我慢をした。
そして窓から出ていくときに、涼子はもう一回ありがとうと言った。
僕は、一人になると猛烈に燃えてきた。絶対に奪ってやる! あらためてそう思った。
そして、次の日も先輩の後をつけると、やっと尻尾を掴むことが出来た。先輩は学校を出ると、真っ直ぐ家に向かうルートを歩き出す。そして、途中のコンビニで女の子と合流した。
ただ、その女の子は若すぎた。どう見ても、中学生。それも、1年くらいだと思う。もしかして、ガールフレンドではなく、妹とか親戚とかなんだろうか? 二人は、楽しそうに笑いながら会話をしている。でも、手を繋いだりすることもない。
あまり近づけないので、声がまったく聞こえない。そしてそのまま後をつけると、一緒に先輩の自宅に入って行った。
そのまま待ってみたが、1時間経っても出てこない。さすがにこんな住宅街では、これ以上監視するのは無理だと思い移動した。
確証が持てないまま、週明けにも尾行を続けると、先輩はまたあの少女と自宅に消えた。警察みたいに、踏み込むことが出来ればいいのだけど、当然そんな事は無理だ。
僕は悩んだ末に、数少ない友人に知恵を借りようと思った。その友人は、いわゆるハッカー気質のオタクだ。と言っても、スーパーハカーではないので、ドラマのハッカーみたいになんでも出来るわけではない。
警察無線を聞いたり、ラジオライフを読んだりするような、本物の人達から見れば、にわかというか、ライト層なヤツだ。
それでも、相談するとあっけないほど簡単に答えをくれた。
「それ、俺が改造したから、100m以上飛ぶよw でも、電波法違反だからw 捕まっても、俺の名前は言うなよw もっとも、足がつかないように部品から組んでるけどなw」
と、耳障りな笑いを挟みながら、小太りの友人は言った。
友人から借り受けたのは、盗撮カメラだ。コンセントタップ型のカメラで、無線で動画を飛ばせるらしい。こういう話は、トンと疎い僕なので、使い方も含めて教えてもらったが、結構怖いモノだと思った。
カラーで、音声も含めて撮れる。しかも、一度設置すれば、コンセントから電源を取るので、ずっと動画を送信し続ける。
こんなものが世に出回っているなんて、信じられないと思った。でも、コレを使うには、一度先輩の部屋に入らないといけない。色々考えたが、正面から行くことにした。
学校が終わった後、ストレートに先輩の家を訪ねた。いるかどうかは賭けだったが、運が味方してくれた。
「おっ、どうした? なんか用か?」
先輩は、突然の訪問に驚いた様子だったが、意外とすんなり部屋にあげてくれた。
僕は、適当に話を作った。涼子が何か悩んでいる様子なので、フォローしてあげて欲しいと言った。僕ではダメなので、恋人の先輩がフォローして下さいと、先輩を持ち上げながら、おだてるように言った。
「おうw 任しとけよ! それにしても、オマエって変わってるなw」
「どうしてですか?」
「アイツのこと、好きなんじゃねーの?」
「そんな事ないです……」
「ふ~ん。まぁ、いっけど。コーラでも飲むか?」
こんな風に聞かれたので、ハイと答えた。すると、先輩は部屋を出た。僕はチャンスだとばかりに、すでにコンセントにはまっていたタップを外し、すり替えた。場所的に、ここに設置すれば、部屋のほぼ全部が撮影できる気がした。
そして先輩と一緒にコーラを飲みながら、楽しくもない時間を過ごした。
モデル事務所にスカウトされたとか、逆ナンされたとか、自慢しかしない先輩。好きになれる要素がない。涼子も、なんでこんなヤツを? と思ってしまう。
でも、帰り際、
「前島……ありがとな。涼子のこと、任せてくれよ」
と、くそまじめに言われた。
僕は、激しく動揺した。ただのクソ野郎だったら良かったのに……こんな風に言われると、憎みきれなくなる。
そしてまた、尾行の日々が始まる。でも、早くも次の日に、先輩は少女と合流した。
僕は隠しカメラを貸してくれた友人の説明通りに、先輩の家の近くの公園のベンチに座った。ここからは、先輩の家はまったく見えないが、直線距離で50m足らずなので、充分受信できるそうだ。
親父のお下がりのノートPCを取りだし、立ち上げて、友人が教えてくれた通りにソフトを立ち上げ、録画を開始した。パワー不足で、プレビューは出来ないそうだが、コレで録画できているそうだ。
そのまま、バッテリーが切れるまで録画を続けた。2時間も持たずにバッテリーは切れたが、充分だと思う。
そして僕は家に帰り、動画を確認し始めた。動画を再生すると、いきなり先輩の黒が確定した。
ベッドに腰掛ける先輩……その足下にうずくまり、先輩のチンポをくわえる少女……。
少女は本当にまだ若く、幼いと言っていいくらいだ。多分、中1だと思う。この間までランドセルをしょっていたような少女に、なにをさせているんだと、猛烈な怒りがわく。
コレを持って警察に行けば、全て解決するんじゃないかと思った。でも、それでは気が済まない。
「痛ーよ。歯、立てんなって!」
先輩はそんな事を言いながら、少女にフェラをさせ続ける。
『ゴメンなさい……』
少女は謝りながら、健気にフェラを続ける。
「なぁ、服脱げよ」
『はい……』
少女は素直に制服を脱ぎ始める。少女は制服を脱ぐと、スポーツブラみたいなブラと、小学生みたいな可愛らしい綿パン姿になった。
「相変わらず可愛いのはいてんなw」
『子供っぽいですか?』
「ぽいって、子供じゃんw」
『そんな事ないもん! もう、栄治先輩の全部入るもん!』
「そうだなw よし、じゃあ、これ着てみろよ」
そう言って、先輩はクシャクシャッと丸まった紺色のモノを少女に投げ渡した。
『これって……どうして?』
「いいから着ろって」
『はい、ゴメンなさい……』
少女は素直に謝ると、ブラとショーツも脱いだ。まだ胸は少女特有の固そうなわずかな膨らみで、下は毛も生えてきていないような感じだ。
そして、クチャクチャッとなっている布を広げて、着始めた。それは、スクール水着だった。少女がスクール水着を着る光景。何とも言えず、嫌な気持ちになる。先輩は、こんないたいけな少女になにをさせているのだろう?
そして、少女がスクール水着姿になると、先輩は仕上げに彼女の髪をツインテールにした。慣れた手つきで、ゴムバンドを使い、ツインテールに仕上げる先輩。いつもこんな事をしているのだろうか?
「いやいや、スゲぇ可愛いよ! マジ、最高だって!」
『本当ですか? なんか、コレキツいから、食い込んじゃう……』
そう言って、お尻と言うか、太もものところに指を入れて、水着を直す少女。プールではよくある仕草だが、アレは妙にエロチックに思えたりする。
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