もとねた:
キーンコーンカーンコーン
流星「あっ」
木崎「多分、1時間目の終わりのチャイムかな?えへ…」
流星「完璧な遅刻じゃねーかよ!」
木崎「ごめんなさい!」
昨日までの私が何を求めていたのか。
それさえも忘れるほど、まるで元から純粋な恋心を持ってたみたいに
私は流星くんになっている私。
普通のフリを装ってるけど実はドキドキが止まらないんだ…
流星「ったく、どんな言い訳すりゃいんだよ」
木崎「えっと、寝坊?」
流星「普通かっ!つーかどんだけ寝てんだよ!絶対信じてくれねーよ」
木崎「本当にごめんなさい」
流星「まぁなんだかんだ言ってヤった俺も悪いから気にしなくていいよ」
ドキッ
木崎「!?」
またこの感覚だ…胸がときめいてるっていうか…とにかく、やばい
流星「どうしたの?」
木崎「な、なんでもないっ」
流星くんの顔を見る度に私の心は彼に奪われてゆく。
そして、私は流星くんへの気持ちを止められなくなってしまった。
自然と動いた私の片手は気がつくと
流星くんの手のひらを握っていた。
流星「何してんの?」
木崎「…き」
流星「はい?」
木崎「私…流星くんのこと好き」
流星「いやその、さっきのノリだよね?また」
木崎「違うよ、流星くんに惚れちゃったの」
言ってしまった…
自分からセックスの誘いを切り出すことは何度もあった。
でも本気の告白は始めて。
私の胸は締め付けられるような表せない痛みに襲われていた。
木崎「ごめん急に、学校早く入らないとまずいね。あはは…」
でも思い返してみたら、出会って五分で無理やりキスして
ヤリマンだってこと知られて
誰がそんな女と付き合うだろう…
もっと普通に恋してればよかった。
セックスなんかしなきゃよかったのに…
流星「もし、俺の彼女になったらゆりあはセックスを我慢できるの?」
木崎「当たり前じゃん!多分…」
流星「俺、前の彼女に浮気されたんだ。だから信じることが怖くて」
意外だった。
こんなイケメンが彼氏なのに浮気する女がいるなんて。
そう思ったら私は絶対に浮気しないという決心ができていた。
木崎「あっ!」
流星「な、なに?」
木崎「私、我慢できる。流星くんのためなら何だって我慢できるよ」
流星「急に気持ちが変わったってこと?」
木崎「だって、私は流星くんとのセックスしかしたくないんだもん。これで
浮気なんて出来るわけないじゃん」
流星「そ、そっか…」
そうだ、私は流星くんとのセックスじゃないとダメなんだ。
ってことは浮気しない。とか、簡単なことじゃん。
私は一途に流星くんのそばに居たいんだ。
流星「約束できんの?」
木崎「うん!流星くんに対してヤリマンってことは変わらないけど。てへ」
流星「なんだよそれ」
木崎「いいじゃん!別に!」
流星「はいはい、じゃあゆりあを信じるよ。付き合おう」
木崎「やったぁ!大好き流星くん!」
ガシッ
勢いをつけて流星くんに飛びつく。
人生で一番幸せな時間だった。
学校なんかほったらかしで私は流星くんに抱きつきまくった。
校舎からは二時間目の始まりを知らせるチャイムが鳴り響いていた。
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