06月2

僕には「おっぱい」がある

僕には「おっぱい」がある。

ある朝、起きたら…というマンガ的な展開ではなく、中1の頃から徐々に発育したモノだ。

高校入学時の身体検査で、僕のおっぱいを診た医師は、それが「女性化乳房症」という症状だと教えてくれた。

更にその先生は「女性化乳房症」は7人に1人の割合で発症する、僕くらいの年齢の男子には珍しくない症例で放置しておけば自然に治ると教えてくれた。

僕は3年間も悩んできた体の異変が、一般的で、しかも一過性のモノだと知り安心した。

いつかなくなる「おっぱい」…そう考えると何だか勿体無くなり、僕は自分の「おっぱい」を毎晩揉んで、その感触を楽しんだ。

「へえー、そんな病気があるんだ!」
「確かに、Wikipediaに載ってる!」
「凄いな!」

体育の着替えの時に、僕の「おっぱい」を見た新しい同級生たちは羨ましそうにそう言った。

「佐藤のも大きいけど、おっぱいという感じじゃないな…」
「佐藤は単なるデブだよw」
「佐々木は痩せてるのに、胸だけが膨らんでるからマジでおっぱいだな!」
「だろw」

僕はレアなアイテムを持っていることを自慢した。

「なあ、触らせてくれよ!」

高1の男子にとって「おっぱい」は最も魅力的なアイテムだった。
特に男子校に於いては尚更だった。

「えっ…ちょっ…いきなり触るなよ!」
「スゲー!柔らかい!」
「マジで!俺にも触らせて!」

その日から、僕の「おっぱい」は僕だけのモノではなくなった。

「佐々木って、肌も綺麗だし、ムダ毛もないからマジで女みたいだな!」
「あんまり、強く揉むなよ…」
「血管の感じとか本物みたいだな!」
「だから、痛いって…」
「おっ、こうすると胸の谷間が出来るんだ!」
「スゲー!パイズリとか出来るじゃん!」
「出来ないよ!」
「なあ、何カップあるんだ?」
「測ったことないから知らないよ!」
「じゃあ、測ってみようか!」

僕は「おっぱい」の大きさを測られることになった。

「トップが…82」
「82ね…OK」

小林が女性下着メーカーのアプリに僕の胸のサイズを入力し始めた。

「アンダーが…68」
「68…ベストサイズがC70だ!」
「スゲー!Cカップもあるのか!」
「いや!お試しサイズにD65って書いてある!」
「マジで!あっ、でも、もう一つのお試しサイズはB75だぞ…」
「どういうこと?」

高1の男子にとって、ブラジャーのカップ数は未知の領域だった。

「そうか…アンダーのサイズによってカップ数は変わるのか…」
「なるほど…じゃあ、佐々木のカップ数は実際にブラをつけてみないと分からないのか…」

僕は同級生たちが真剣に勉強する姿を初めて見た。
翌日になると、僕の手元には複数の女性下着が集まった。

「買うのがめっちゃ恥ずかしかった!」
「お前、根性があるな!下着屋に行ったのか?」
「いや、流石に…ドンキで買ったw」
「俺もw」

僕は図らずも、ドンキホーテの売上に貢献していたようだ。

「まずは、Dカップから付けてくれよ!」
「えっ!今?」
「今!」
「無理だよ…ほら、先生が来た」
「えー」

同級生たちは、HRをなるべく早く終るように努力した。

「一人で着替えるのってバカみたいじゃん!」
「いいから!早くしろよ!」

同級生たちの目が血走っていたので、僕はやむを得ず上半身裸になりブラジャーを装着した。

「おお!Dカップでピッタリだ!」
「やった!白石◯衣と一緒じゃん!」
「こじるりとも一緒だ!」
「萎えること言うなよ…」
「でも、ブラジャーをすると女度が増すな!」
「それは言える!」

僕は同級生が用意したブラを次々と試着したが、結果的に僕の「おっぱい」はC70でもピッタリで、B75でも問題がなかった。

「結局…分からなかった…」
「もう!Dカップでいいじゃん!」
「そうそう!DカップDカップ!」

僕の「おっぱい」の大きさは多数決でDカップに決定した。

「もう授業が始まる!」
「えっ!」

僕はブラジャーをしたまま、授業を受けることになった。
同級生の視線を背中に感じながら…。
しかし、初めてのブラはつけ心地が良く、胸が引っ張られるような痛みから僕を開放してくれた。
僕はブラジャーの必要性を実感した。

「マジで!スゲーな!」

ブラジャーをした僕の噂は、全校生徒に知れ渡り、他のクラスの奴らも教室に集まり始めた。
そして、翌日になると僕の手元に女子高生の制服やかつらが集まっていた。
僕はドンキホーテの売上に、また貢献したようだ。

「おお!やっぱ佐々木は女顔だから、ウィッグをしただけで女にしか見えなくなるな!」
「早く!着替えてくれよ!」

僕は「なんちゃって女子高生」に変身させられた。

「おお!いいね!」
「たまらんなw」
「ちょっ…抱きつてくるなよ!」

今まで、冗談で僕の胸を揉んでいた男子たちの目つきが変わっていた。
僕は身の危険を感じた。

「その格好のまま、授業を受けろよ!」
「無理だよ!流石にウィッグとスカートはバレるって!」
「大丈夫だって!」

僕は女子高生の制服のまま授業を受けることになったが、意外にも何の問題も起こることはなかった。

「あのさあ、これを着てみて!」
「えっ?」

体育の時間になると僕の前に「ブルマセット」と書かれたグッズが差し出された。

「無理だよ!先生に注意されるよ!」
「やってみないと分からないじゃんw」

同級生たちの表情は笑っていたが目はマジだった。
僕は先生から注意を受ければ、この遊びも終わると思い、同級生の要望を受け入れた。

「流石に下は男だなw」
「やっぱ、下は普通の短パンにする!」
「大丈夫だって!」
「そうそう!佐々木はケツもでかいから、それはそれで、ありだよw」

僕はヤケクソになって恥ずかしい格好で体育の授業を受けたが、何故か問題はなかった。
僕は疑問を先生にぶつけたが、先生は「性の多様性は理解しているから好きな格好をしても構わない」と僕の格好を肯定していた。
去年卒業した生徒の中に、心が女性の男子がいたそうで、校内で女子の格好をしても問題がないことになっていた。

「凄かったな!走ると揺れるんだな!」
「マジで!」
「やめろよ!抱きついてくるなよ!」

教室に戻った僕は、小林に後ろから抱きつかれたが、お尻に硬い感触があった。

「お前!興奮してるのかw」

僕は勃起してる小林を笑った。

「お前なら、ありってことになったからw」
「えっ」
「ここまで、女らしかったらお前としてもホモにならないって話になって…」
「あっ…何…やめ…んんっ…」

背中から小林に抱きつかれている僕は、木村にキスされると机の上に押し倒された。

「やめ…脱がさないで…えっ…」

僕の顔の前には木村の勃起したアソコがあった。

「口でしてくれよ!」
「いや…やめ…んぐっ…うっ…うえっ…」

僕の口の中に木村の臭い物体が挿入され、ブルマを脱がされ剥き出しにされたお尻の割れ目に小林の熱い物体が割り込んでいた。

「おお!スゲー!本物のレイプみたい!」

僕のされていることは、紛れもないレイプだった…。

僕は昼休みの間、フェラとスマタをさせられ続けた。
僕は男にレイプされたことを誰にも言えなかった…それは、恥ずかしいという感情からだったが、1%ほど「もっとやられたい…」という感情もあった。

やがて、僕の1%の感情は、そのパーセンテージを上げて行き、1学期が終わる頃には100%になっていた。
そして、アナルで男を受け入れられるようになると、クラスで童貞なのは僕だけになった。

僕は偽りの性同一性障害者として学校に通った。
しかし、この夏休みが終わると、どうなるか分からない…。
「18歳の女子大生」…それが、ピンサロでバイトをしている僕の偽りのプロフィールだ。
もう、男のアレがないと生きていけない体になってしまった。

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