11月26

破れそうなパンツ

最近イイク師匠の投稿がないのでちょっと寂しい私です。
玲子様の文章も大好きで楽しみに見ています。
私の投稿はフェチな駄文ですが、お付き合いください。

幼少の頃、うちにオクニさんという女中さんがいました。

ある日、庭へ行ってみるとオクニが洗濯物を干していました。
家族みんなの洗濯物ですが、中でひときわ大きなパンツがありました。
「このパンツ、オクニのでしょ?」
「あら、なんで分かったの?」
「でかいから」
「やだぁ、ボクったら」

ある日二人でプロレスごっこのような取っ組み合をしていました。
当時は皆スカートだったので、そんなことしたらパンツが丸出しになってしまいますが、オクニは気にしませんでした。
オクニが手加減してくれているので、私のやり放題で、太い足を開くと伸びきったパンツのゴムの近くがほころびていて、毛だったのか?黒いものがチラチラ見えました。
当時はこっちも色気がなくて、ただ可笑しかっただけでした。
この様子は祖母に見られていて、あとでオクニが怒られていました。

オクニは本当に気のいいおばさんで、一緒に散歩に行くと、おんぶしてくれたり、肩車してくれたり、頼むと何でもしてくれました。

しかし、そんなオクニに酷いことを言ってしまったこともありました。
外で遊んで帰った時に勝手口から「ねー、お水ーッ」と叫んだら
オクニがコップに水を汲んで持ってきました。
そのころ、家に家事見習いをしながら大学に通っていたヤスエさんというきれいな人がいて
私は「ヤスエちゃんが酌んだ水じゃなきゃやだ!」
と言ってしまいました。
オクニがどんなに悲しかったかと思うと心が痛いです。

祖父が事業に失敗して、私たちは小さい家に引越し、女中さんもいなくなりました。
オクニも田舎へ帰ったのだと思います。

何年かして私が小学校に入ってから、オクニが訪ねて来てくれたことがありました。
一晩泊まりでしたが、オクニと一緒に寝ました。
寒い時期で、私が足をオクニの方へ伸ばすと
「おお、ボクの足冷たいね」
と言って腿の間で暖めてくれました。
相変わらずオクニは色気がなかったですが、そのころ私はもう「オクニも女だ」という意識があって、
「ひとつパンツでも触ってやろう」と思って、足か手を伸ばしてパンツに触ったら分厚い毛糸のパンツだったのでがっかりしました。

2019.07.31

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