04月21

あんなことしなければ


俺には妹が一人いる。今年で15歳になる中学三年生だ。
俺は決してロリコンでもシスコンでもない(と思う)が、妹が毎年女らしい体つきに成長して
いくのに、密かに頭を悩ませている。小学生の頃、よく"まな板"とからかっていた妹の胸
は、ふっくらと盛り上がり、なめらかな腰の曲線は芸術的とさえ言える。そして、一番
俺が頭を悩ませられるのは、よく熟れた桃のような尻だ。妹は気付いていないが、
歩くときに、その尻が左右に大きく揺れる。何の警戒心もなく、妹がバスタオル一枚
の姿で、風呂から出てくる度に、俺はバスタオル越し揺り動く妹の尻を眺め、邪で
下卑た情欲に浸る。
そんなある日、夜中の二時を過ぎた頃、俺は部屋のドアを軽く叩く音に気付いた。
"ちょっと待って"俺は妹と並んで写った記念写真を急いで引き出しに隠し、机に並んだ
参考書を適当に何冊か手にして、机に広げた。(我ながら情けない)
"どうぞ"心持ちゆっくりと部屋に入ってきたのは、思慮深げに下を向いた妹だった。

"兄ちゃん、ちょっといい?"妹は俺に目を合わせることを避けるように、部屋のあちこち
を眺めながら、小声で尋ねた。
(おいおいおい、なんかヤバイ状況だぞ。エロ漫画に出てくる状況そっくりだ。マジか?マジ
なのか?ついに現実にやってきたのか・・・・なんか嬉しい。いや、いや、いや、違う!!
氏ね!!俺の妄想!! そんなことは有り得ん!!)
"どうしたんだよ"心臓の鼓動が嫌みな程大きく鳴り響くなか、俺は心配そうな表情
を必死に浮かべ、大量に流れ落ちる汗を、妹に気付かれないように、ゆっくりと自然に
拭った。
少し間を置いてから、妹は俺に視線を移し、ゆっくりと話を始めた。
"・・・・・・・・あのね"

"兄ちゃん、あたしをおかずにしてない?"(・・・・・・・・・・・。)

"兄ちゃん、大丈夫?"(はっ!?)驚いて顔を上げると、不安げに俺の顔をのぞき込む妹
の顔があった。
"びっくりしたよ、汗ビッショリで寝てたから"何やらやたらと寒気がすると思ったら、シャツ
が大量の汗を吸い込んでじとついていた。(夢だったのか。・・・・・よかった。本当によかった)
俺は大きく背を反らせ、力一杯深呼吸した。(今は机に向かって座ってる。夢ではドアの方
向いていたからな。それに今は午前三時、一時間も気絶していたとは思えん)俺は椅子を
引いて、立ち上がり妹の方を向いた。

(ピタ)俺は硬直してしまった。夢では普段着を着ていた妹だったが、今は寝間着姿、しかも
第二ボタンまでは留めておらず、ノーブラの胸が寝間着越しにはっきりと目に入った。よく見
ると寝間着越しに乳首がくっきり・・・・(イイ!! もっと見ていたい!!)俺は今までの自分を呪った。
妹の前で半ば無理矢理に、いい兄貴を演じてきたことを呪った。
"おいおい、ボタンぐらい留めろよ"(畜生!!)
"あっ"妹は顔を赤らめて、慌ててボタンを留め始めた。(あぁ、やめて、留めないで・・・・)
ボタンを留め終わってから、なんとなく気まずくなったような妹は、そのまま部屋を出ていった。 
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