以前から、ポストに怪しげなチラシが入ります。
いわゆる「デリ」のチラシです。
気にはなるものの、子供達の手前、「こんなモノ入れるなよなぁ~」とクシャクシャにして捨てていますが、実は一枚だけ捨てずに持っています。
やがて来る「その時」のために。
そして先日、Xデーを迎えることになりました。子供達を連れ、妻が実家へお泊りにいくことになったのです。
「神はいる」そう感じた瞬間でした。
深呼吸をしてから電話をかけます。
「プルルル・・ガチャ!はいXXXXです♪」
「あ、あの・・お願いしたいのですが・・・」
「エリア確認のため、どちらにいらっしゃるか教えてください」
「XX市のXXXです」・・「そちらのほうなら30分ほどで到着しますよ♪」
「S,Mどちらがお好みですか?」
「じゃ・・ん~・・Mで・・・エヘ」
「オプションのご希望はありませんか?」
「いや、よく分からないので普通でイイです・・」
「解りました!3~40分で到着します」
動悸が激しくなり、手に汗もかいています。
落ち着くために先にシャワーを浴びました。
時間通りにチャイムがなり、ドキドキしながら玄関を開けると、可愛い女性が笑顔で立っています。
「こんばんは♪お待たせしました!」
先に会計をすませ、至福の時間を過ごしました。
夢心地もつかの間、妻からメールで
「予定変更!お寿司を買って今から帰るね?」
血の気が引きました。
まだ独特の匂いが家に充満しているのですから。
慌てているうちに妻と子供達が帰ってきてしまい、
「ただいま~!ん?ん?あれ?」
いつもと違う匂いに気がついたようです・・・・絶望感でいっぱいです。
もう言い訳は出来ません。
ブッ飛ばされる覚悟で全てを打ち明けました。
「もう2度と呼ばないから許して欲しい。スマン!」
しかし、帰ってきたのはパンチやキックではなく、意外な言葉でした。
「ま、たまにはイイんじゃない?でも匂いは気になるよ」と。
この女性を選んだことを、改めて良かったと思いました。
長々とすみません。
質問です。
どうして宅配ピザはあんなに臭いのですか?