【報ステ事件】古舘キャスターを崖っ縁に立たせる「楽屋裏の録音データ」
2015年4月1日7時30分
東スポWeb
“放送事故”とも言われている3月27日のテレビ朝日系「報道ステーション」での古舘伊知郎キャスター(60)と元経済産業省キャリア官僚の古賀茂明氏(59)のバトルが異様な展開を見せている。口論の最中に古賀氏が公開をにおわせた古舘氏との会話の「録音データ」が、まさに爆弾となっているのだ。「もしも会話の中で古賀氏降板に関して、古舘さんが官邸の圧力を明言していたとすればキャスター人生は終わる」と局関係者は指摘している。古舘キャスターを崖っ縁に立たせた爆弾の威力とはいったい――。
先月27日の「報ステ」で古舘氏とのバトルを呼んだ古賀氏の発言は、首相官邸から同番組側への“圧力”も示唆しており、菅義偉官房長官(66)は同30日の記者会見で「事実に反するコメントだ。公共の電波を使った行為であり、極めて不適切だ」と猛烈に批判した。3月いっぱいで降板とされる古賀氏について、テレ朝は「降板」にはあたらないとしている。
古賀氏の発言を改めて振り返ると、番組降板に関して「菅官房長官をはじめ、官邸のみなさんにはものすごいバッシングを受けてきた」と突然、切り出した。古舘氏がこれに「承服できない」と反論すると、「古舘さんもその時におっしゃいました。『この件に関してはお役に立てなかった。本当に申し訳ない』と。全部録音させていただきましたので、そこまで言われるならすべて出させていただきます」と畳み掛けた。
菅氏の会見映像は、ニュースとして同30日の「報ステ」でも放送された。
VTR終了後、古舘氏は「番組としては古賀さんがニュースと関係のない部分でコメントした。番組内で表明されたことに関しては残念だというふうに思っております。テレビ朝日といたしましてはそういった事態を防げなかった。この一点におきましてはテレビをご覧の皆様方に重ねておわびをしなければいけないと考えております」と頭を下げて謝罪した。
古舘氏ら「報ステ」サイドは、この謝罪で「幕引き」したいところだろうが、ことはそう簡単に終わりそうもない。同27日の放送で示唆された“古賀爆弾”とも言うべき、2人が楽屋話をしたときの「録音データ」があるというためだ。
テレ朝関係者は「古賀さんは公開をにおわせていたが、もし古舘さんが古賀さんとの話の中で『官邸の圧力があった』と直接言っているか、明らかに推測させるような発言があったら、大問題ですよ。古舘さんは『古賀さんがニュースに関係ないコメントをした』と批判したが、そんなアクシデントなんて比にはならない」と指摘する。
“古賀爆弾”が実際に存在して、公開されたらどうなるのか?
「録音データに官邸の圧力と分かる発言があったら、今度は官邸も看過できない。古舘さんがすべての責任を負うはめになるのは目に見えている。同30日の放送で“圧力発言”について何の言及もなかったのも気になる。もし圧力発言を表立って否定すれば、古賀氏の反発があると想定しているのではないか!?」(同)
今回の件で「報ステ」に分があるとすれば、古賀氏のやり方だ。
「古賀氏は記者会見でも開いたうえで表明するべきだった。番組で一方的に話した点は、古舘さんだけでなく江川紹子さんら有識者からも批判を浴びてしまった」(他局の民放関係者)
ただ“古賀爆弾”にはそんな批判も吹き飛ばしてしまう力がある。同27日の放送では、公開をにおわす古賀氏に対し、古舘氏も「こちらも出させていただきます!」と半ばキレ気味に反論した。
「推測ですが、録音データにはお互いに暴露されては困る弱みがあるのでは。ただ、番組を背負う古舘氏と降板させられた古賀氏では受けるダメージが違う。古舘さんとしたら同じ土俵に立ちたくないでしょうね」(同)。もし古舘氏に「官邸の圧力」と取れる発言があったら、安倍晋三首相(60)に近いと言われるテレ朝の早河洋会長(71)が黙っていられなくなるとみられる。これまで古舘氏は安倍政権に批判的なスタンスを取ってきたからだ。「官邸の顔色をうかがい、降板させざるを得ないでしょう」(前出のテレ朝関係者)
それでなくとも、かねて「報ステ打ち切り説」がまことしやかに流れている。「少なくとも今年中はキャスター交代はないとみられていましたが、古賀氏の出方次第では早まる可能性がある。早ければ『10月改編での交代』ということが現実味を帯びてくる」(同)
いつ爆発するか分からない“古賀爆弾”の恐怖に古舘氏は耐えられるか?
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