08月2

中学校の時に学校が変わった


中学校の時に学校が変わった
元々小学校の頃から不良でギャル気味で地元にいられなくなった結果
引っ越し先の学校でも容姿目当ての男以外はみんなドン引き
こっちもそんな顔と体目当ての男なんざ興味ないから露骨にシカトしてたし年齢を偽って風俗店なんかで働いて稼いでた
当時は欲しいものいっぱいあったしね

学校は不登校気味でテストも受けないし授業も平然と抜け出すし嫌いな先公の授業はエスケープしてた
今から思えばサイテーの青春だったわけだな

でもその中学校の中で、ただ一人あたしを追っかけ回してた眼鏡・キモオタ・デブの三拍子揃った絵に描いたような変態オタクヤローがいた
それが今の旦那

ストーカーされてたのかもしらんがなんでか家の住所知られてて毎朝学校に一緒に行こうと誘ってくるわ
学校に知り合いなんか一人もいないあたしに暇さえあれば積極的に声をかけてくれたりとか
学校の授業についていけてないあたしのためにキレーに清書したノートをくれたりとか(貸してくれたんじゃなくそのまんまくれた)

ぶっちゃけ頼んでもないのにこういうことされるのがうっとうしくてたまんなかったから

お前ざけんな!誰がこんなことやってくれって頼んだ!お前キモいんだよ!二度と近づくな!

とかかなり酷いこと言ったこともある
でも構わず旦那はあたしの面倒を見続けてくれた

高校ではあたしは勉強なんかする気なかったから
名前さえ書けば合格するとかいう典型的な馬鹿高に行った
で前にも増して風俗関連のアルバイトを増やしてった
でも驚いたのはキモオタ旦那も一緒の学校に入学してやがったことだ
そいつは運動はからっきしダメだったが頭はよかったから
望めば進学校だってどこだって行けたはずなのに

君と離れたくない

とかいう理由だけわざわざ馬鹿高に進学したんだとか
人生棒に振って馬鹿じゃないのこの豚としか思わんかったが

バイトが自由で出席日数なんかもかなり学校がごまかしてるっぽい学校だったから
そのキモオタもきっとバイトしてたんだろう
(続く)



ある日あたしの職場にやってきてよりにもよってあたしを指名してきやがった
イヤでイヤでしょうがなかったが曲がりなりにもお客様なので愛想良くお出迎え
風俗店でやるべきことを済ませてやり筆下ろしもやってやった

以降そのキモオタがそれなりに高いお店だったってのに1ヶ月に一度とかのハイペースでお店に来てあたしを指名していくようになる

高校生にそんなカネがあることが疑問だったんで聞いてみたら
高校にほとんど通わず朝から晩まで色々なバイトに明け暮れて費用を何とか捻出していたのがわかった
なんか道路工事とかビル解体なんかの重労働や危険な労働もやってたらしい

たかが風俗店の、しかもあたしのためなんかにそんな危険犯すなんて本当にアホだと思ったから

「アンタキモいだけやなくほんまもんのアホやわ」と言ってやったら

【ぼ…ぼくはキモくてアホかも知れないけど…あ…あなたを一目見た時から好きだったです。そんな素敵な人と一緒になれるならどんな苦労も耐えられます!耐えて見せます】

とか真顔で言い切りやがった
その言葉にマンガみたいな「ズキューン」とか、擬音が聞こえるくらいホンマ撃ち抜かれたね
男は顔じゃないってつくづく痛感した

その後風俗からは完全に足を洗って
彼と一緒に勉強を頑張ったお陰で彼は馬鹿高から医学部に進学、あたしは看護学校に進学もできた
給料はがくっと下がったけど幸せな結婚生活してますよ
旦那と一緒の職場で働けるし

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